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「婚姻、ですか?」
思い返すのは呪術高専への入学が決まる数日前の朝こと。その日は休日で、呪術界の上層部から連絡がくるとは夢にも思っていなかった。
受話器越しに告げられたのは、「五条悟と婚姻を結べ」という命令。訳がわからず、思わず聞き返してしまったのだ。
「そうだ。断ることは許さんぞ」
「断るもなにも、なぜウチが?女なんかゴロゴロいるやろうに」
「五条家は御三家の1つだ。跡取りが欲しいのは当然のことであり、お前の術式も受け継げば呪術界の力になるだろう。それに婚姻を結べば、お前自身の力にもなる」
「つまりは一石二鳥ってことなんやね」
そのときは適当に返事だけし、「訳ワカメ」という感情に支配された。婚姻話がこんなところで出てくるとは毛ほども考えていなかった。宵蔵は手で顔を覆い、言った。
「何のラノベやねん!」
「急にどうしたの……」
聞こえてしまったようで、宵蔵の実の父は苦笑いを浮かべた。肩までの長さがある紺色の髪を結びながら、珍しくスウェット姿でソファに座った。
宵蔵の父、美月は整った顔立ちをしている。タレ目がちの黒目と紺色の髪は、宵蔵とまったく同じ色をしている。鼻周りのそばかすさえ気にもならない美形。それはいつになっても衰えることはない。
「父さん……聞いてや。上層部がウチに婚姻を結べって言うねん」
「ちょっと待ってて、麗音呼んでくる」
「了解」
そう言って美月は、2階のベランダへ走っていった。宵蔵の母、麗音はまた煙草を吸いに行っているらしい。少し大きな話し声が聞こえた後、父と母はリビングへ戻ってきた。
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柳(プロフ) - よう、レオン久しぶりだなぁ。元気にしてたか?無理すんなよbyレオンパパ&主 (2021年2月15日 18時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん(プロフ) - 柳さん» 「逆に聞くけどよ、俺がみっくんをやると思うか?みっくんは俺の旦那なンだよ」 (2021年2月15日 3時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - みっくんを旦那に貰おうと思ってます。よろしいでしょうか?(レオン君の反応見てぇ…) (2021年2月15日 0時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん(プロフ) - 柳さん» 「母さんが嫁になってくれるかは柳ちゃんが一番よくわかっとると思うで?」「僕はかまわないけど……ねぇ?」「な、父さん」 (2021年2月14日 1時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - レオン君を嫁にしたいんですけどいいですか?(((( (2021年2月14日 0時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:匿名希望:我妻さん | 作成日時:2021年1月23日 23時