夜の皇帝となれ ページ28
「大丈夫やろか……」
宵蔵は誰に言うでもなく、ふと呟いた。その目には不安や怒り、呆れなどの感情が渦巻いている。
今現在、受刑在院者第二宿舎で呪胎が確認され、虎杖ら3人が派遣されていると聞いた。特級になる恐れがあるというのに、1年生が派遣されるというのは異様だが、それだけ緊急なのだろうか。
「悟先生は出張中、緊急時、ウチが呼ばれるハズないんやけど」
本音を垂れ流しにしてしまうほど荒い心で、高専内の談話室のソファに座る。そしてそのままの勢いで夜空の黒で染め上げたようなスーツを羽織り直し、同色のネクタイを締め上げた。
セラータ・ファミリーの幹部として相応しい格好で来たのだ。月の髪飾りはその証でもある。なにしろ、首領に戴いた物であり、首領とペアの物でもあるからだ。
「それはすまなかったな」
「いえ、別に良いんですよ。しゃーないことやと思ってますから」
目の前のソファに座った皺枯れた声の上司(ジジイ)に笑顔で返した。本当はそんなこと欠片も思っていない。宵蔵だけ任務に行かせないなど、何か裏があるのだろう。
上司は宵蔵と目を合わせ、口を開く。
「五条とはどうかね」
「それなりの関係は築けとりますよ。第一印象は"軽薄"やけど、頼りになる人ですから」
「そうか。儂らはお前に期待しておる。お前の術式は後世に受け継がせるべきであり、五条家の跡取りは必須なものだからな」
「承知してます」
上司の期待など感じられぬ言葉に、宵蔵は溜め息混じりに答える。いや、実際期待されてはいるが、命令のような圧力の方が強すぎると言う方が正しいのだろう。
「話はそれだけじゃ。お前の両親もお前の結婚を望んでいるだろう」
「……そうでしょうね」
上司は立ち上がると、談話室の扉をさっさと開けて出ていってしまった。
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柳(プロフ) - よう、レオン久しぶりだなぁ。元気にしてたか?無理すんなよbyレオンパパ&主 (2021年2月15日 18時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん(プロフ) - 柳さん» 「逆に聞くけどよ、俺がみっくんをやると思うか?みっくんは俺の旦那なンだよ」 (2021年2月15日 3時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - みっくんを旦那に貰おうと思ってます。よろしいでしょうか?(レオン君の反応見てぇ…) (2021年2月15日 0時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん(プロフ) - 柳さん» 「母さんが嫁になってくれるかは柳ちゃんが一番よくわかっとると思うで?」「僕はかまわないけど……ねぇ?」「な、父さん」 (2021年2月14日 1時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - レオン君を嫁にしたいんですけどいいですか?(((( (2021年2月14日 0時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:匿名希望:我妻さん | 作成日時:2021年1月23日 23時