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「あ、五条先生ビル入った。いや違う、五条先生の"気"がビル入った」
「言い直さなくていい」
「ヤベェ見失う。追うぞ伏黒!」
「いや、ちょっと待て」
「グエッ!」
ビルの中へ踏み込もうとする虎杖、そのパーカーのフードを引っ張って、伏黒が静止する。割と危ない行為なので真似してはいけない。
「殺す気か!なんだよ、ここまで来て尾行止めるのも半端じゃね?」
「オマエ……ビルの看板見てないのか」
「え?……エッ!」
言われて、視線を上に向ける虎杖。看板に描かれたポップな文字を視線で読むと、みるみるうちに顔が焦りに染まっていく。
__エンジェルメイド喫茶"SHOW悪☆キューピッド"。
そのビルの2階に居を構える、ちょっとマニアックな喫茶店である。別にいかがわしい店ではない。単にメイドさんが接客してくれるだけの、至って健全な喫茶店だ。
とはいえ、一般的にも割と入店に勇気が要る部類の店である。思春期の青少年ともなれば尚のこと。流石の虎杖といえども、これはちょっぴり恥ずかしいのだ。
「……いや流石にこれは、ちょっと……あの2人でも意外すぎるかな」
「五条先生の目当てはこれかもしれねぇぞ」
伏黒が指したのは壁に貼りつけられたビラ。なにやら"本箱フランス仕込み!パティシエも唸る絶品パンケーキ!"なるものが宣伝されている。
なるほど、これには虎杖も頷いた。
「いやぜってーこれ目当てでしょ。どんだけ甘いもん食ってんだって感じだけど」
「五条先生、忙しい日が続くとこういうの食う頻度増えるからな……。宵蔵さんはそれに付き合わされてるってとこだろ」
「じゃあ謎も解けたし、尾行打ち切りってことで。さすがにここに入るのは恥ずかしいし」
「オマエにしちゃ懸命な判断だ」
「__いらっしゃいませご主人様たち!」
「「えっ」」
営業感溢れる元気な声が、2人の背後から飛んでくる。
そう、虎杖の持つ天才的運動センスも、伏黒の磨いた呪いの気配察知能力も……"そろって入店を迷っているお客様"に見えんこともない2人を収入源にしようと忍び寄る、百戦錬磨の客寄せメイドの接近を察することは、できなかったのである。
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柳(プロフ) - よう、レオン久しぶりだなぁ。元気にしてたか?無理すんなよbyレオンパパ&主 (2021年2月15日 18時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん(プロフ) - 柳さん» 「逆に聞くけどよ、俺がみっくんをやると思うか?みっくんは俺の旦那なンだよ」 (2021年2月15日 3時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - みっくんを旦那に貰おうと思ってます。よろしいでしょうか?(レオン君の反応見てぇ…) (2021年2月15日 0時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん(プロフ) - 柳さん» 「母さんが嫁になってくれるかは柳ちゃんが一番よくわかっとると思うで?」「僕はかまわないけど……ねぇ?」「な、父さん」 (2021年2月14日 1時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - レオン君を嫁にしたいんですけどいいですか?(((( (2021年2月14日 0時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:匿名希望:我妻さん | 作成日時:2021年1月23日 23時