夜の皇帝となれ １

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「ていうか、そもそもこれって親睦会なのよね？立ち食いステーキで親睦深めんの難易度高過ぎだろ！！」


「まあ、立食パーティーだと思ってさ」


「くぅ〜！六本木でステーキならせめてウルフギャングとかエンパイヤステーキハウスとかベンジャミンステーキハウスとかがよかった！！

せっかく東京来たのに……」


詳しいうえに高級店ばかりじゃないか。事前に調べていたにしろ高級店ばかりじゃないか。ステーキってだけで高いのに。


「あっ、そうだ野薔薇、高専戻ったら学長と面談あるからね」


「ギロッポンでテーキスならせめてウルフギャングとかエンパイヤステーキハウスとかベンジャミンステーキとかがよかった！！」


「そういう店は自分で稼いだお金で言った方が楽しいよ？」


「苦労した分美味しいしな」


「そうそう。大丈夫！呪術師は結構給料いいから」


生身(一部例外を除く)、しかも命がけで呪霊と戦うため、給料がいい。階級によるが、例え４級でもなかなかの給料が支払われる。


給料目当てでパッとできるような仕事でもないし、人手不足のため、当然と言えば当然だろう。


「じゃあ奢んなさいよ！」


「僕……必要経費多いから無理ぃ」


「うわ〜やだやだ。大人ってなんだかんだ理由つけて誤魔化すんだから」


やれやれ、と溜め息混じりに釘崎が言う横で、サラッと食べられ始めていたビフテキ。ソースを絡めながら、どんどん３人の口に運ばれていく。


「あ、うっま！」


「最高やな」


「うん、この甘口ソースもいけるぞ」


「伏黒って意外と子供舌？」


「お前に言われたくねぇ」

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