夜の皇帝となれ １

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「ねぇ、もういいじゃん細かいことはさぁ。ビフテキ冷めちゃうよぉ？」


「よかないわよ。ラストに紹介って、なんか負けた気がする」


「そんな理由でビフテキ冷ますん……？」


不満げな２人に代弁して虎杖が言うが、釘崎はまだまだ納得できていない。宵蔵もウゲェと顔を歪めだした。


「そもそも、誰に向けての紹介なんですか？」


「そりゃ全世界に決まってるでしょ！日本に２校しかない呪術教育機関にして呪術界の要、東京都立呪術高等専門学校なんていうちょー激レアな高校に入ったんだから。

なかなかいないよ？入れる人」


そこら辺の女性なら卒倒しそうなイケボで言った。確かに、一般的には名前どころか存在すら知られていないような高等専門学校だ。


入れる人も少なければ、高校自体少ない。だから呪術界は常に人手不足なのだろう。


「まあ１年なんて４人しかいないしね」


「片手で数えれるな」


「でも、いいんですか？全世界なんて。呪術師って面が割れるの好ましくないですよね」


「だぁいじょうぶ！声だけだからぁ」


「意味わかんないっすね」


それでいいのか五条悟。もう充分全世界に流したらマズそうな情報を紹介してしまっているのだ。名前だけで面が割れる人もいる。


「それより先生の紹介はいいんですか？」


「大丈夫、僕最強だから」


「さらに意味わかんないわね」


「イケヴォで言えば許されると思わんとってや」


「この人こういう人だからな。慣れるしかねーよ」


「あんま慣れたくないわね……」


入学前から五条を知っている伏黒が言うと妙に信憑性があって困る。釘崎は駄目そうな大人には慣れたくないのだろう。というか若干１名褒めてたな。

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