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(私が小一の頃、東京から村に越してきた沙織ちゃん。お人形さんみたいに可愛くて、聖母みたいに優しかった沙織ちゃん。
そんな沙織ちゃんを村の奴等は仲間外れにした。
「田舎者を馬鹿にしている」と。勝手に被害妄想を膨らませて沙織ちゃんを追い出した。キモチ悪いったらありゃしない。
聞いたことのない名前の手作りのお菓子を、「お店のはもっとおいしいんだよ」と笑ってご馳走してくれた沙織ちゃん。)
「だから言ったろ!!一人は危ねー真面目にやれって!!」
「一人は危ないなんて言われてないわよ!!」
「言っ……ってなかった!?」
廃ビルの一室では、今しがた呪霊を祓ったことなど微塵も感じさせない言い争いが繰り広げられていた。
「つーか何食って育てば素手で壁ブチ破れんのよ!!」
虎杖の手によって五角形に空いた穴を指差す。これに対して虎杖はと言うと。
「鉄コンじゃなかったんだよ!!」
「鉄コンじゃなくても無理よ普通!!」
その通りだ、もっと言ってくれ釘崎。宵蔵もスコープ越しにそう思っていたのだから。
「俺もしこたま聞かれたけどさ、オマエなんで呪術高専来たんだよ」
「田舎が嫌で東京に住みたかったから!!」
純粋な興味とノリで聞いた結果、虎杖の頭には衝撃の雷が落ちた。もっと重くて偉い理由があると思っていたのだろう。
「お金のこと気にせずに上京するにはこうするしかなかったの」
「そんな理由で命懸けられんの?」
「懸けられるわ。私が私であるためだもの」
釘崎はそう言って、嘘も偽りも感じられない微笑みを浮かべた。
(あの村にいたら私は死んだも同然。沙織ちゃん私、東京に来たよ。いつか会えたらあの時言ってたお店連れてってね)
「そういう意味ではアンタにも感謝してる。私が死んでも私だけ生き残っても、明るい未来はなかったわ。ありがと」
男の子の頭を撫で、釘崎は虎杖に笑顔を向けた。虎杖は少し頬を染めてしまったのを誤魔化すように口を開く。
「まぁ、理由が重けりゃ偉いわけでもねーか」
「ハイ!!お礼言ったからチャラー!!貸し借りなーし!!」
「…何だコイツ」
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柳(プロフ) - よう、レオン久しぶりだなぁ。元気にしてたか?無理すんなよbyレオンパパ&主 (2021年2月15日 18時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん(プロフ) - 柳さん» 「逆に聞くけどよ、俺がみっくんをやると思うか?みっくんは俺の旦那なンだよ」 (2021年2月15日 3時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - みっくんを旦那に貰おうと思ってます。よろしいでしょうか?(レオン君の反応見てぇ…) (2021年2月15日 0時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん(プロフ) - 柳さん» 「母さんが嫁になってくれるかは柳ちゃんが一番よくわかっとると思うで?」「僕はかまわないけど……ねぇ?」「な、父さん」 (2021年2月14日 1時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
柳(プロフ) - レオン君を嫁にしたいんですけどいいですか?(((( (2021年2月14日 0時) (レス) id: b155e22954 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:匿名希望:我妻さん | 作成日時:2021年1月23日 23時