＊ ページ4
王女
「着れましたよ」
部屋の扉を少し開き、納棺師を呼ぶ。納棺師は王女を見てただ息を飲んだ。
納棺師
「嗚呼やっぱり…！僕の見立て通りです……！」
うっとりと、でも少し歪んだ顔で納棺師は頬を染めた。黒色とクリーム色がメインのそのドレスは、【ハムレット】と同じ色合いをしている。
装飾は銀で施され、デザインも美しい。それでも王女の方が着られるほど豪奢ではない、まさしく絶妙な品だ。
王女
「似合いますか？」
納棺師
「勿論…！とてもよくお似合いです、Aさん。早速準備をしてきますね…！」
王女
「準備…？待っ、待ってください！」
返事を聞くより先に、納棺師は部屋を出てしまった。幸運児が立てた対策のための準備であることは何となくわかるが、詳しいことがわからないではないか。
あとでちゃんと聞こう、と王女はドレスを脱ぎ、【通常衣装】に着替えた。名残惜しいがドレスはクローゼットにしまった。
王女
「……ふふ」
＿＿王女は満足そうに笑った。
＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊
納棺師は廊下を歩き、自室へ入る。机の横に立てられた一際目を引くあの棺を開き、人形(マネキン)を見つめた。王女の顔が描かれた人形を。
この裸体の人形は、納棺師を優越感に浸らせる。王女を手に入れた様な感覚に陥らせるから。それほどまでに、納棺師の思いは歪んでいるのだ。
納棺師
「綺麗ですよAさん。貴女は僕だけのお姫様だ」
先程のドレスと同じ物を着せ、左手の薬指にシルバーリングをはめ、フリルとレースがあしらわれたカチュームを付ける。
一度棺から出し、ローファーを履かせる。サンドリヨンのワンシーンのように。手を胸の前で組ませ、もう一度棺に納めれば＿＿。
納棺師
「嗚呼、嗚呼！なんて綺麗なのでしょう！やはり貴女だけはｯ……貴女だけは欲しいｯ！」
衝動のまま人形に口付ける。長く、深く、王女への思いを全てさらけ出して。ただ艶やかな水音だけが、納棺師の部屋に響き渡った。
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イラエマイソ推し - コメント失礼します。幸運児くん良くやった！ (2021年7月7日 22時) (
レス) id: 2ce8842d2e (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望：我妻さん(プロフ) - ネタがナス (2021年1月31日 16時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(プロフ) - 匿名希望：我妻さんさん» そうなのですか……なんか似ている企画も前みたことがあるもので……((人狼…閉じ込め))みたいな企画もあったよ (2021年1月17日 7時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望：我妻さん(プロフ) - 鈴桜さん» 企画かぁ……。作っても楽しそうですけど、今のところ予定は無いですかね (2021年1月16日 23時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
鈴桜(プロフ) - 面白い話しですね！！ 続き頑張って下さい！！ 第五人格？？所かで聞いた事があるけど…企画とかでも作ってみないのですか？ (2021年1月16日 21時) (レス) id: 02b3e189b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望：我妻さん | 作成日時：2020年12月20日 10時
