検索窓
今日:33 hit、昨日:14 hit、合計:80,491 hit

ページ8

全員気が済むまで巡回できたようで、休憩用のテーブルで全員合流した。マナルナの土産にと、Aが100円(ワンコイン)で取ってくれた菓子数個を手に下げる。さすがの三ツ谷でも妹達に作ってやれぬ菓子というものは存在するのでかなり助かった。


「うわ、皆結構収穫あんじゃん。Aのせいか?」


「一部私がやりました」


「やっぱスゲェよオマエ。本当に節約しちゃった」


「ワンコインでこんだけ収穫あったらもうスーパー寄れねぇな」


「ただしお菓子に限る。定価で買うよりずっと安く手に入れやすいから、慣れればゲーセンは便利だよ」


つまりは慣れるまでずっと通っていた時期があるのだろう。絵だけではなくゲームも得意だとは聞いていたが、まさかこれほどまでとは。まだピンピンしているし、彼女の足先は既に音ゲーのブースに向いている。


特に疲れていたドラケンが立ち上がると、Aは意気揚々と音ゲーのブースへと入っていった。マイキーはパンチングマシンを見つけたらしく、ドラケンと場地を引き連れてそちらに向かう。三ツ谷と千冬はそのまま彼女についていくことにした。


Aが立ち止まったのはDDRの前。4方向のノーツに合わせてステップを踏む感じの音ゲーだ。あまりアクティブに動くイメージのない彼女だが、腕前はどうなのだろう。


「あの……ランクは?」


「簡単に言うと上級手前くらいのランク。最近はノンバー縛りしてる」


「ノ、ノンバー……?キツくないのか?」


「キツいからこそ縛りなんだよ」


なるほどわからん。彼女は適当に曲を決め、腕を捲ってステップを踏み始めた。ノーツが降ってくるのはわりと速く、確かにノンバーは見ていてかなりツラそうだ。Aの体育の成績が平均以下だから余計に。


だが目の前でステップを踏む彼女は別人のように軽やかな動きをしている。反復横跳びと持久走の成績は良いのだろうか。見事踊りきったAのスコアはAA+。よくわからないが高いことはわかる。


良い汗流して次の曲に進む彼女を、2人は茫然と眺めるしかなかったとか。

*→←*



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (114 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
431人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

匿名希望:我妻さん(プロフ) - runaさん» ありがとうございます! (2021年8月26日 13時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
runa - お忙しい中三ツ谷君視点も書いていただきありがとうございます。とっても美味しいです(???) (2021年8月26日 11時) (レス) id: 318f1a5b3c (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん(プロフ) - 宿題がっ…………済まない………だと……?数日間更新しないかもしれません (2021年8月23日 19時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん(プロフ) - インパルスって描くの大変すぎません?難しいんですけど…… (2021年8月11日 17時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望:我妻さん(プロフ) - 彼が語る、幸せな世界線の物語。 (2021年8月8日 2時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:匿名希望:我妻さん x他1人 | 作成日時:2021年8月8日 1時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。