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三ツ谷の隣に座り、しばらく作業を見ていたAだが近くに置いていたデザイン画に興味を持ったらしい。彼女はそれを手に取って見つめる。
正直 自分の中の想像が消えないうちにと雑に描いた代物なので、美術部員の彼女に見られるのはかなり緊張する。それに彼女のお気に召すか心配だ。いや着てもらえると決まったわけではないが。
Aはデザイン画から目を離し、へぇ、と口を開く。
「なんか意外やね」
「オレもそう思う。実際、妹の服以外でこういうのを作るのは初めてだからな」
「あぁやっぱり。……そうだ、
「これか？減るもんじゃねぇし別にいいけど……雑だぞ」
まあでもAが描いてくれるということは少なくともお気に召さなかったわけではなさそうだ。内心ホッと安堵の息を吐き、また作業に集中する。
しかし隣の彼女の絵も気になりはするので、少しチラッと見ながらの作業ではある。イラストが一番得意だそうで、自身のデザイン画が彼女の手によって１つのイラストになっていくのは何だか新鮮な感じだ。
２人の間に流れるのは、シャーペンが紙に擦れる音とミシンの音だけ。なぜか雨音は気にならなかった。
「これさ、」
「ああ」
「誰かに着せる予定あるの？」
「そう……だな。特に考えてなかったけど……。どうせなら一さんに着てほしい」
「……本気にするよ」
「なら尚更頑張らないとな」
「約束やで」
「わかったよ。ちゃんと仕立ててやる」
「ありがと」
考えてなかった、なんて嘘はついてしまったものの案外サラッと約束を取り付けられた。心配していた自分が馬鹿みたいだ。自分が仕立てた服を他人に着てもらうなんて慣れているはずなのに。
やはりAが数少ない異性の
何となく感づいてはいるのに。三ツ谷の微妙な気持ちをかき消すように、雨音が大きくなった気がした。
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匿名希望：我妻さん(プロフ) - runaさん» ありがとうございます！ (2021年8月26日 13時) (
レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
runa - お忙しい中三ツ谷君視点も書いていただきありがとうございます。とっても美味しいです(？？？) (2021年8月26日 11時) (レス) id: 318f1a5b3c (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望：我妻さん(プロフ) - 宿題がっ…………済まない………だと……？数日間更新しないかもしれません (2021年8月23日 19時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望：我妻さん(プロフ) - インパルスって描くの大変すぎません？難しいんですけど…… (2021年8月11日 17時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
匿名希望：我妻さん(プロフ) - 彼が語る、幸せな世界線の物語。 (2021年8月8日 2時) (レス) id: 590a3884b3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望:我妻さん x他1人 | 作成日時：2021年8月8日 1時
