【twst】青い (ページ6)

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貴方の見た世界ページ6

一年実力テスト。入学して最初に行われるテストである。成績上位者は掲示板にて発表され、赤点の者は初めての補修を経験することになるため、受講者である1年生は殆どが必死になって勉強していた。

勿論俺、A・リーベルテも例外では無く。

「オイ結果出たってよ」

「赤点とった自信しかない」

騒ぐ生徒達の間を縫って掲示板を見に行く。でかでかと貼り出された紙の前には人だかりが出来ていた。もしかしたら載っているかもしれない。よく見ようと近づいて、下から順に名前を見ていく。

《 1 ディア・クロウリー 497 》

《 1 A・リーベルテ 497 》

『え』

一番上にある友人の名前と、その下の俺の名前。2人とも順位の欄の数字は1で、得点の欄の数字は497。逆じゃね？いや流石に1点はないか。ぼんやり眺めていると、隣から声がした。

「お前、意外と頭良いの？」

『……ああ、うん、らしいね。俺も意外……』

呆けたまんま答えると、何言ってんだコイツとでも言いたげな目で見られる。よくできた自信はあったけど、1位になるとは思ってなかった。

「自信あるとか言ってなかったか？俺も今回は自信あったんだけどなあ」

『1位になる自信は無かったわ……なんでお前はがっかりムードなの？3点？』

「どうせ1位なら500で1位が良いだろ」

『うん……いや分かるけどさ……うん……』

もうちょっと喜んだりしないのかコイツは。いつものように並んで教室に向かいながら思う。たったの3点が余程悔しかったらしく、ディアは歩きながらつらつらと反省を述べていた。向上心が高いのは良いことですけど。

「今回は実技無しだっただろ。内容も習ったことが殆どだったし、教科書読んで課題やってればそこそこいけた。次はもっと平均も下がるだろうな」

『もう次の話すんな気が滅入る。一限なんだっけ？飛行術？』

「飛行術は飛行術でも飛行理論の方な。場所は教室」

ディアの言葉に大きくため息を吐いてみせる。テスト明けぐらい羽を伸ばさせてくれても良いのに。最近は座学ばかりで生徒は皆不満そうだった。俺も然り。

『飛行術の時間に飛行したこと一回も無くない？飛行しない飛行術なんて飛行術じゃ無いよ飛行しようよ』

「飛行飛行うるせぇ」

どうでも良いような話をしながら教室に向かってぶらぶら歩く。廊下はテストの結果について話す生徒達で溢れていた。