�� ページ10
イジられて涙目ご立腹のツムル先生だが、ひとまず落ち着きはしたみたいだ。フェネクスはするっと手を離して顔を綻ばせる。
「ふふ、いつもの先生に戻りましたね」
「……うん、元気出た。ありがと」
その嬉しそうな表情に先生もつられて頬を緩ませた。
「ごめんね、邪魔しちゃって。どっか行くつもりだったんでしょ？」
「はい、みんなで放送師団の見学に」
フェネクスがそう言うと、エイト先生は一瞬驚いたような顔をした気がした。
「えー、Aちゃんも師団に所属しちゃう感じ？少しくらい僕に構ってくれてもいいんだよ？一人で校内巡回するの意外と寂しいんだからさ〜」
しかし何事も無かったかのように意地悪に笑ってそう言うので、もしかしたら見間違いだったのかもしれない。まぁ、わざわざ聞くようなことでもない、か。
「空いた時間にでもご一緒しますよ。先生の火、分けてくださるんでしたら」
「それ誰の入れ知恵？最高なんだけど」
どちらからともなく互いに固い握手を交わした。
「それじゃああんまり引き止めるのも悪いし、僕たちはこれで失礼するよ。見学、楽しんでおいで」
「またね〜！」
そう言って４人に手を振ると、先生たちは行ってしまった。先生たちも仕事中なのだ、いろいろと忙しいときにフェネクスとエンカウントしたのだろう。つかの間の休息になったならいいけれど。
こちらからも手を振って見送る。そして再び長い廊下を歩き出した。
「嵐みたいだったね〜……」
「私、名前覚えられてたよ！？」
「名前似てるからじゃないかなぁ、エイコとエイトで」
「そりゃあ覚えるわ、俺もあの先生それで名前覚えたもん」
「えーっ、うちの弟も名前似てるんだよね……」
理屈はわかっても釈然としないらしいエイコ。まぁ覚えてもらえないよりはいいんじゃない？というと、それもそっかと一応納得はしたようだ。
幸い、ツムル先生との件は誰も聞こうとはしなかった。気にはなるけれど空気を読んでくれているのだろう。こういうときこの
さて、そうこうしている間に放送室に着いたようだ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 310人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ng(プロフ) - とても面白いです！次の更新が待ち遠しいです！ (11月22日 16時) (
レス) @page37 id: 48a8bb30b0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 夢主ちゃんの読み聞かせめっちゃ聞きたい…！絶対いい声じゃん。更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (10月30日 22時) (レス) @page39 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - この作品大好きです！ いつも楽しみにしています！ (10月4日 20時) (レス) @page36 id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
おしちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！！！この作品めっちゃ好きなので嬉しいです！！！体調に気をつけて頑張って下さい！！！次の更新が待ちどうしいです！！！ (8月28日 20時) (レス) id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：匿名希望:我妻さん | 作成日時：2023年8月28日 0時
