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多少なりとも場が和み、再び集中して思いつく限りの手を打ち始めた。しかし、やはり連絡の"れ"の字も取れる気配が一向に無い。ダリ先生もどうにか外部と魔通信を繋げようとしているようだが、結果は変わらないようだ。
そろそろ心が折れそうだ。飽き性の悪魔にしては頑張って気力を持たせた方だと思う。
「＿＿やっぱりダメですね」
ダリ先生は静かに教師陣に告げた。……本当に不甲斐ないけれど、こればかりは自分たちの手に負える問題ではなかったので正しい判断だと思う。
つい物悲しくなってなんとなく中央広場を見下ろした。ほぼ全校生徒が集まったそこは何も知らずに賑わうばかりだ。そうあれかし、という教師陣の判断に異論はないけれど、どうしても不安が募ってしまう。
もしも……もしも、この違和感が当たっていたら、と。
「ロビン先生に打開策があるみたいだよ。ここは適役に任せて、君たちは通常通りにプログラムを進行して。僕たち教師陣はしばらくこの場を離れるけどしっかりね」
「待っ、待ってください！それじゃあここの警備は」
「心配ナイナイ！」
フェネクスは訝しげにダリ先生を見つめる。そしてわぁっとあがった歓声に何事かと、また中央広場を見下ろした。
「魔獣師団のギリギリ曲芸ショーだ！」
「いいぞー！」
どうやらこの賑わいに乗じてサプライズ公演が始まったらしい。興味を惹かれた生徒たちは次へ次へとステージに近付いていく。
ぎゅうぎゅうに、押し合いながらなだれ込むようにステージの前に前に。ただでさえ全校のほとんどが集まっているのに、こうなってしまえば統率が摂れるわけもなく。ふとよく知っている声の悲鳴が聞こえた。
「キャッ！」
思わず振り返ると、大きな看板がエイコを目掛けて今にも落下しようとしていて。
「危ない！！」
「エイコ！！」
「エイコちゃん！！」
本部から身を乗り出して叫ぶフェネクスとワルブ。駄目だ、今の自分たちの実力では到底間に合わない＿＿
バキィッ
大きな音がしてギュッと目を瞑る。しかし、直後耳に入ってきたのは想像していた騒めきではなく、盛大な歓声だった。恐る恐る目を開いて見下ろすと、そこには我らが生徒会長アザゼル・アメリの姿。エイコは彼女に抱えられて傷一つ負っていないようだった。
「いいか貴様ら！悪魔が短絡的な行動を取るな！騒ぐなら……もっと静かに騒げッ！！」
……あぁ、確かに、これなら心配ないかも。フェネクスはそっと胸を撫で下ろした。
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ng(プロフ) - とても面白いです！次の更新が待ち遠しいです！ (11月22日 16時) (
レス) @page37 id: 48a8bb30b0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 夢主ちゃんの読み聞かせめっちゃ聞きたい…！絶対いい声じゃん。更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (10月30日 22時) (レス) @page39 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - この作品大好きです！ いつも楽しみにしています！ (10月4日 20時) (レス) @page36 id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
おしちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！！！この作品めっちゃ好きなので嬉しいです！！！体調に気をつけて頑張って下さい！！！次の更新が待ちどうしいです！！！ (8月28日 20時) (レス) id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望:我妻さん | 作成日時：2023年8月28日 0時
