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いろんな話をした。師団の話、同僚の最近やらかしたこと、次の授業範囲。なにかと二人で話す機会は多かったけれど、いわゆる世間話をするのはこれが初めてだった気がする。
……案外、普通に話せるもののようだ。
「そういえば先生、仕事はいいんですか？」
「とっくに終わらせてる。むしろAの方こそ打ち合わせは大丈夫か？」
「あっ」
咄嗟に時計を確認する。とっくに短針は21時に近付いていて、あれから１時間弱経ったことを知らせていた。
「送ってくよ」
そう言って立ち上がろうとするイチョウ先生にフェネクスはお構いなく、と制止の声をかけた。過保護にされなくてもフェネクスだって悪魔だ。一人で放送室まで戻るくらいわけない。それでも彼は引き下がれないようで。
「いいから、こっちにも事情があるんだ」
「どんな事情ですか」
「のっぴきならない事情」
全然返事になっていないが、きっと教師陣の空気がピリついているのが関係しているのだろう。聞いても教えてくれないだろうし、一体なにが起きているのやら。
そういうことなら甘えておこうと渋々承諾。涼やかな風が吹く廊下に足音がそろって響く。
道半ばでパチッと照明が消えた。消灯時間のようだ。意外にも星明かりがあるので暗くはないが、一応ラファイアで火を灯す。温かい金色の炎が辺りをほのかに照らし二人の影をゆらゆらと揺らした。
「……お前、ヒトに不意打ち仕掛けるクセに律儀なのな」
「え？……あーっ本当だ、絶好のチャンス逃しちゃった……！先生もう一回、テイク２！」
「無茶言うなよ」
「先生ならできますって、ちょっと６秒くらい時間巻き戻してくださればいいんですよ」
「それが無茶だって言ってるんだろ。お前は俺をなんだと思ってるんだ」
「……脳筋教師？」
「はっ倒すぞ」
笑顔で冷戦を繰り広げる。お互いが静かに臨戦態勢に入ったところで、向かい側から誰かの駆け足が聞こえてきた。
「いたいた、Aちゃーん！！」
距離が近付いてきて見えたのは黒髪とメガネ、バラキ先輩だ。どうやらなかなか帰ってこないフェネクスを呼び戻しに来てくれたらしい。
「イポス先生もご一緒だったんですね。すみません、うちの団員がご迷惑を……」
「いいよ、俺の方こそバディンの
フェネクスの背を押すと先生は踵を返して来た道を戻っていく。その背中におやすみなさい、と声をかけると彼は控えめに手を振った。
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ng(プロフ) - とても面白いです！次の更新が待ち遠しいです！ (11月22日 16時) (
レス) @page37 id: 48a8bb30b0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 夢主ちゃんの読み聞かせめっちゃ聞きたい…！絶対いい声じゃん。更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (10月30日 22時) (レス) @page39 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - この作品大好きです！ いつも楽しみにしています！ (10月4日 20時) (レス) @page36 id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
おしちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！！！この作品めっちゃ好きなので嬉しいです！！！体調に気をつけて頑張って下さい！！！次の更新が待ちどうしいです！！！ (8月28日 20時) (レス) id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望:我妻さん | 作成日時：2023年8月28日 0時
