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そんなわけで雑にドナドナされたフェネクス。絶賛職員室のふかふかなソファにて見事なガン無視中だ。何人か残っていた事務職員が何故か微笑ましそうな目で退勤していったのは記憶に新しい。とにかく、もの申したいことが多すぎて逆にシカトしているのが現状である。
「……あのなぁ、」
「……」
「なんか喋れって。A」
向かいのソファでイチョウ先生は呆れたようにため息をつく。かれこれ６分間無視され続けて会話の一つもない。
「お前はどうしたら機嫌直してくれるんだよ」
「…………」
ツーン、と沈黙を貫くフェネクス。
「わかった、じゃあ俺仕事に戻るからな」
「ヒトのこと誘拐しておいて」
「誘拐言うな」
「誘拐でしょう！夜に二人で出歩く男女よりもヒト一人いない職員室に女子生徒連れ込む教師の方が問題に決まってるじゃないですか！」
「生徒指導だが？」
「冤罪なんですけど！？」
ローボードに両手をついて吠える。いい加減周りに犬猿の仲とか言われそうだ。鳥と悪魔だけれど。
フーッ、と一等強気に威嚇すると、なんだか急にバカらしくなってきた。静かにストンとソファに腰を下ろす。目は相変わらずイチョウ先生を睨んだままだが、会話をする気にはなったようだ。
「……級友と泊まり作業の合間に休憩してただけです」
「知ってる」
「はっ倒しますよ」
せっかく収めた青筋がまたピキリと立った。このヒト、絶対に嫌がらせで連行しただけだろう。
「あーあ、せっかく差し入れでもしようと思ってたのに。まぁ元々自分の取り分ですし？目の前で食べてやりますよ」
わざとらしく魔ドレーヌの小袋を取り出した。細いリボンを解いて、しっとりとした生地のそれをパクリ。あっ、我ながら美味しいぞこれ。
「性格悪いなお前」
「欲しいですか？美味しいご飯でも奢ってくれるなら考えますよ」
「それはマズいだろ、生徒と二人って＿＿」
「うちの師団全員分」
「…………はぁ？」
なにか変なことでも言っただろうか。そんな呆気にとられたような声を出して。
「何か？」
「いや、何も。そのくらい構わないけど、タダでとは言えないな。師団披露で特賞でも取ったなら考えてやるが」
「言質取りましたからね？約束ですよ」
「好きにしろ……って本当に全部食うヤツがいるか！？」
知らん顔で空袋をゴミ箱に捨てた。まぁ多少は悪いことしたと思うし、奢ってくれてもくれなくても作るのだが。今はその分駄弁りに付き合ってやるということで誤魔化しておく。
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ng(プロフ) - とても面白いです！次の更新が待ち遠しいです！ (11月22日 16時) (
レス) @page37 id: 48a8bb30b0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 夢主ちゃんの読み聞かせめっちゃ聞きたい…！絶対いい声じゃん。更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (10月30日 22時) (レス) @page39 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - この作品大好きです！ いつも楽しみにしています！ (10月4日 20時) (レス) @page36 id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
おしちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！！！この作品めっちゃ好きなので嬉しいです！！！体調に気をつけて頑張って下さい！！！次の更新が待ちどうしいです！！！ (8月28日 20時) (レス) id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望:我妻さん | 作成日時：2023年8月28日 0時
