師団披露に向けて ページ18
「
昼休みの放送室にて、フェネクスとワルブは予定表を覗き込んで言った。机の上には広報用のチラシが４枚束ねられている。
「ええ。毎年恒例、新入団員のお披露目会よ。１年生の参観日も兼ねるバビルスの一大イベントね」
「当日はたくさんの出店や催しがあってとっても賑やかなんだよ。今日の終礼にでも担任の先生から予告があるんじゃないかな」
参観日を兼ねるイベント。そう聞いて緊張する反面、少し寂しい気持ちになった。
母は我が子の参観日に来れるほど暇なヒトではないだろう。父に関しては毎日夜遅くまで働いている。弟はわざわざ姉の参観日に来るようなアウトドア派ではないし……。
「まぁ、僕たちは基本的に本部の放送席から動けないんだけどね！」
「真理〜っ」
「確かにそうですよね」
「だけどその分大事な役割をもらえるってことだから光栄ではあるよ。それに夜の時間帯、高台から見る会場だって悪くないさ。これは放送師団だけの特権だからね」
「それにね、本部は先生たちが設営してくれるの。私たちは当日の放送内容だけ打ち合わせすればいいのよ」
「エド先輩ったら悪い
「なぁにワルブくん褒め言葉？」
「まぁまぁ。とにかく明日から会場の準備が始まるから、登校したら中庭の下見に行こっか」
「「「了解です！」」」
２コマ授業時間を挟んで、クラスメイトたちが教室に全員集まってきた。各々もう師団披露について小耳に挟んでいるようで、なんだかそわそわしている。
教室に入ってきたヴィータ先生はそんな教え子の様子を見てふふっと控えめに笑った。
「みんなしてなにをそんなに緊張してるのよ」
「だって先生、両親が観に来るんですよ！？」
「私んとこはパパが……」
「俺んち母ちゃん来るんだよ……」
「はいはい、いいから落ち着きなさい。両親や親族の前で恥を晒すほうが嫌でしょう？師団に所属する子もしていない子も準備に励みなさいな。こう見えてアタシもあなたたちの頑張りを期待しているのよ」
と、ヴィータ先生が言ったところでノックが聞こえ、扉を開けてブルシェンコ先生が顔を覗かせた。
「カラビア先生、至急理事長室へ」
「……わかりました。最後に、お泊まり作業をする場合は申請書を提出するように！」
それだけ言い切ると先生たちは深刻な表情で行ってしまった。放送師団を介さない呼び出し。ぞくりと胸騒ぎがした気がした。
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ng(プロフ) - とても面白いです！次の更新が待ち遠しいです！ (11月22日 16時) (
レス) @page37 id: 48a8bb30b0 (このIDを非表示/違反報告)
にゃーちゃん - 夢主ちゃんの読み聞かせめっちゃ聞きたい…！絶対いい声じゃん。更新頑張って下さい。楽しみにしてます！ (10月30日 22時) (レス) @page39 id: fd6863f2a6 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - この作品大好きです！ いつも楽しみにしています！ (10月4日 20時) (レス) @page36 id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
おしちゃん(プロフ) - 続編おめでとうございます！！！！！この作品めっちゃ好きなので嬉しいです！！！体調に気をつけて頑張って下さい！！！次の更新が待ちどうしいです！！！ (8月28日 20時) (レス) id: 44c7a03b53 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望:我妻さん | 作成日時：2023年8月28日 0時
