IV ページ44
その後も使ってるコスメやら最近できたカフェやらの話をしつつ、時間が経つのを待った。普通のボリュームで話していたが意外にもバレないもので、あっという間に一年生争奪戦終了のお知らせが耳に届く。
「あ、終わったっぽいね」
「じゃあ教室に戻ろっか、カラビア先生待ってるよ」
ガタッとタンスを開けて出ようとする。と、
「痛っ」
開いた扉が誰かに当たったらしく声が聞こえた。
「あわわヤバっ」
「ごめんなさい、大丈夫ですか！？」
「う、うん大丈夫……」
４人で顔を覗かせてみると、そこにいたのはマルバス先生だった。額を押さえてちょっぴり涙目になっている。そこそこ痛そうで結構申し訳ない……のだが、さっきまでの会話が会話だ。何故か余計なことが先に口から出た。
「あ、デビかわいい先生だ」
「デビかわ先生」
「えっなに！？」
「大丈夫ですかデビかわ先生」
「君たちこそ大丈夫！？僕そこそこいい歳したおっさんだよ！？」
「先生、その見た目でおっさんは無理があると思います」
「いやっ……それは嬉しいんだけどどうしてそうなったの……」
「Aちゃんが言いました」
「エイコちゃん後でアイス奢りね」
「Aちゃんが？まったくあの子ってば、なんてこと吹き込んでるんだか……君たちも真に受けないの」
そこまで言われてやっと気がついた。そういえば全員、認識阻害グラスをかけっぱなしにしているではないか。つまり今マルバス先生は知らない生徒に話しかけているつもりだから、こんなに他人行儀なのだと。
スッとグラスを外して先生を見上げる。
「Aちゃんです」
「エイコです」
「ガー子です」
「ワルブです」
「あぁっ君たち！？驚かせないでよ、もう……」
そう言いつつも先生はホッと安堵の息をついた。
「俺ってそんなにかわいく見える？」
「だってぽわぽわしてるじゃないですか」
「ぽ、ぽわぽわ……？持ってる教科が教科だし怖がられることの方が多いんだけどなぁ」
「「「それはそう」」」
「あっ否定してくれないんだ」
「でも私、先生の授業嫌いじゃないですよ。内容と解説の温度差がむしろ頭に入りやすくて有難いですし」
「そう？」
「そうです」
「うわーナチュラルに口説いてる」
「先生タラシかな?」
フェネクスの後ろで何やらヒソヒソ言っているが気にしない。マルバス先生は気恥ずかしそうに目を泳がせると少し唸って、
「ありがとう……？」
と頬を指先で掻いた。
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おもちやよ〜 - ごめん。控えめにいって神です (8月24日 1時) (
レス) @page42 id: 366c5c0809 (このIDを非表示/違反報告)
fill kuura(プロフ) - ラダセン出てくるの最高でした！大好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (8月20日 18時) (レス) @page36 id: d205f07b19 (このIDを非表示/違反報告)
らぴ(プロフ) - も、もしかしててて…！つむせんヤンのデレですか…！？ありがとうございますｺﾞﾌｯ (8月16日 21時) (レス) @page31 id: dcebd836c6 (このIDを非表示/違反報告)
ひのや(プロフ) - 更新ありがたいです！夢主ちゃんに絆されてるイチョウ先生も良きですねぇ！いつも楽しませてもらってます！ (8月16日 3時) (レス) @page31 id: cd87d954a1 (このIDを非表示/違反報告)
麗 - エイト先生とイチョウ先生の手合わせ、。やばい。次が楽しみです！！更新待ってます！！ (8月7日 23時) (レス) @page20 id: 1a0bf65f30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望:我妻さん | 作成日時：2023年8月2日 19時
