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本物だ……と思わず立ち止まっていると、押し寄せてきた女子生徒の波に押し退けられてしまった。体のバランスが崩れてよろけてしまい、ゴツンと後頭部が誰かの胸板にぶつかる。
「あいたたた……ご、ごめんなさ」
「あれーっ、誰かと思えばAちゃん」
その声に頭上を見上げてみると、そこにはいつも通りの笑顔を浮かべたダリ先生がいた。ほっと胸を撫で下ろす。オリエンテーション期間でのことがあるので、
「いやぁ良かった、たまたま！本当に偶然、こんなところに立ってたらAちゃんに会えるなんてね！」
「やけにわざとらしい……」
「わざとだもの。実は今日タバコを寮に置いてきちゃってさ。イポス先生もイフリート先生も分けてくれなくって参ってたんだよ」
「おおよそ言いたいことはわかりましたよ。未成年用でよろしければ一本差し上げましょうか？」
「本当？じゃあ授業が終わったら迎えに行くから、講義室の外で待っててほしいな」
そう言うと、ふとダリ先生は妖しく目を細めた。異論は無いな？といわんばかりにアンバーの瞳がフェネクスを射抜く。
「……いいよね？」
「もっ……もちろん……」
「うんうん、話がわかる子は大好きだよ。それじゃあまた後でね〜！」
フェネクスの返事が満足いくものだったらしい。いったいさっきの圧はなんだったのか、ダリ先生はまたいつものヘラッとした笑顔に戻ると、ひらひら手を振って去っていった。
嵐のような……いや、夕立にあったような気分だ。
(なんか今日やたら脅されてる気が……)
戸惑いつつも先生を見送るフェネクスの肩を後ろから誰かが掴む。
「ねぇ、今ダリ先生と何の話してた？」
振り返らずともわかる、ツムル先生だ。普段通りの明るい口調、優しい声色。だというのにフェネクスの肩を掴む手は妙に加減がおかしくて、ちょっと爪が食い込んでいる。今朝もそうだったけど、なんだか様子が変だ。
「答えてよ、何の話してたのって」
「ぁ……その、えぇと……あの、」
どうにも戸惑いを隠せないフェネクス。
「……"青"……ふぅん。まぁいいや、なかなか来ないから心配したんだよ？さ、早く行こっか」
ツムル先生はやや乱暴にフェネクスの手首を掴むとそのまま歩き出す。半ば引きずられながら講義室に連行される道すがら、フェネクスは本当に言われた通り授業を受けに来て良かったのか己の選択を省みた。
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おもちやよ〜 - ごめん。控えめにいって神です (8月24日 1時) (
レス) @page42 id: 366c5c0809 (このIDを非表示/違反報告)
fill kuura(プロフ) - ラダセン出てくるの最高でした！大好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (8月20日 18時) (レス) @page36 id: d205f07b19 (このIDを非表示/違反報告)
らぴ(プロフ) - も、もしかしててて…！つむせんヤンのデレですか…！？ありがとうございますｺﾞﾌｯ (8月16日 21時) (レス) @page31 id: dcebd836c6 (このIDを非表示/違反報告)
ひのや(プロフ) - 更新ありがたいです！夢主ちゃんに絆されてるイチョウ先生も良きですねぇ！いつも楽しませてもらってます！ (8月16日 3時) (レス) @page31 id: cd87d954a1 (このIDを非表示/違反報告)
麗 - エイト先生とイチョウ先生の手合わせ、。やばい。次が楽しみです！！更新待ってます！！ (8月7日 23時) (レス) @page20 id: 1a0bf65f30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望:我妻さん | 作成日時：2023年8月2日 19時
