�� ページ24
「でも、今度から容赦しませんから。いつか絶対に自分の力だけで先生に勝ってみせる。それが今の私の"欲"です。だから先生、これからもいっぱい構ってくださいね？」
フェネクスは首をこてん、と傾けて愛らしくおねだりした。どこを取ってもあざとい仕草。絶対に断らせないという意志、そして悪魔らしい闘志を含んだ眼。オマケに"欲"という無視できないワード。
自分に向けられたわけではないのにゾクリとする。これを素で教師相手にやるとか本物の小悪魔としか言いようがないな、とエイトは密かに思った。
「はぁ……そう言われると教師としては断れないな。ほんっと見かけによらず困った奴だよ、教師を振り回して楽しいか？」
「ふふふ、楽しいです」
「だろうな、まったく。いい加減この小さい雛鳥どうしてやろうか、」
「あーっまた小さいって言いました！？許すまじ！！せっかくオチがつきそうだったのに台無しじゃないですか！！」
ぎゃあぎゃあと取っ組み合い始めるイチョウとフェネクス。また騒がしくなった広い校庭に、エイトはフッと笑みをこぼすとタバコに火を点けた。
＿＿フェネクスの下校後。二人残された教師たちは夕空の下余韻に浸っていた。
「良かったじゃん、かわいい小悪魔に懐かれて」
「まさか。通り魔の間違いだろアイツは」
「あれっ、懐かれてるのは否定しないんだ？それもそうか、大して喰らってもないくせにあーんなに狼狽えるんだもの。そりゃあ自覚はしてるよねぇ」
＿＿『"せ〜んせいっ"』
エイトには聴こえない声量で囁かれたそれは、誰もを魅了する不死鳥の魔性の声。
ツムルが言っていた入学式での事件から、エイトはそれを薄々察していた。本来はそれが彼女の＿＿フェネクス家の家系能力『
とはいえ、能力の影響力が声量、魔力量、相手との距離で大きく変化するのは変わらない。たとえ至近距離でも、フェネクスの魅了を教師であり
「バレてないとでも思った？耳真っ赤にしちゃってまぁ、」
「…………ほっといてくれ」
ごまかすようにイチョウはタバコに火を点ける。その髪では緋色の羽根が揺れていた。
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おもちやよ〜 - ごめん。控えめにいって神です (8月24日 1時) (
レス) @page42 id: 366c5c0809 (このIDを非表示/違反報告)
fill kuura(プロフ) - ラダセン出てくるの最高でした！大好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (8月20日 18時) (レス) @page36 id: d205f07b19 (このIDを非表示/違反報告)
らぴ(プロフ) - も、もしかしててて…！つむせんヤンのデレですか…！？ありがとうございますｺﾞﾌｯ (8月16日 21時) (レス) @page31 id: dcebd836c6 (このIDを非表示/違反報告)
ひのや(プロフ) - 更新ありがたいです！夢主ちゃんに絆されてるイチョウ先生も良きですねぇ！いつも楽しませてもらってます！ (8月16日 3時) (レス) @page31 id: cd87d954a1 (このIDを非表示/違反報告)
麗 - エイト先生とイチョウ先生の手合わせ、。やばい。次が楽しみです！！更新待ってます！！ (8月7日 23時) (レス) @page20 id: 1a0bf65f30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望:我妻さん | 作成日時：2023年8月2日 19時
