VI ページ20
＿＿放課後。
「おっ、ちゃんと連れて来れたね」
イチョウ先生を校庭まで引っ張っていくと、エイト先生はワイシャツ一枚の軽装で待っていた。フェネクスが駆け寄ると、えらいぞ〜っと頭をぽんぽんして、
「じゃあイチョウ。僕と手合わせしようよ」
「……本気で言ってるのか？」
「本気本気、イチョウが勝ったら次のボーナスで６箱奢ってあげよう。僕の火もオマケするよ」
突然そんなことを言った。フェネクスはエイト先生とイチョウ先生を交互に見上げたまま困惑した顔をする。え、何言ってるんだこのヒト。
「そのかわり僕が勝ったらAちゃんに１回ちゃんと殴られとけ。この勝負、乗るだろ？」
「乗った」
装備解除してくるから少し待ってろ、とイチョウ先生は一旦離脱した。エイト先生はかがんでフェネクスと目線を合わせると、彼女の間の抜けた表情にフッと笑った。てっきり自分の特訓のために呼ばれたのだと思っていたので、そりゃあそんな顔にもなるだろう。
「な、なに笑ってるんですか……」
「いやぁごめん、つい。なんで急にと思ったでしょ？でもこれも特訓の一環だよ。僕はAちゃんと同じ火炎系だし、見て学べることもあるんじゃないかと思ってね」
「……建前は以上？」
「うん、単純にアイツをフルボッコにしたいのもある」
なら仕方ないですね、と思わず満面の笑みでグッドサインをするところだった。危ない危ない、空気は読まないと。
「＿＿いい？Aちゃん、これだけは覚えといて。意識の外から突然来る刺激ほど怖いものはないよ」
そう言うとエイト先生は立ち上がって、軽装になって戻って来たイチョウ先生を見据えた。
「あれ、髪まとめなくていいのー？」
「髪ゴム寮に忘れてきたんだよ。A、もし持ってるなら貸してくれ」
フェネクスはポケットを漁る。が、急に言われて持っているはずもなかった。仕方なく自身の翼から羽根を一枚引き抜くと、
「は、」
「これでいいですか？」
「いや、むしろ……まぁいいか。恩に着るよ」
「準備できたー？ルールは高位魔術禁止、羽使うの禁止、僕はイフリート出すの禁止であとは自由！それでいいよね？」
「要は体術と家系能力だろ？魔術は添えるだけ」
「話が早くて助かるよ。Aちゃんは危ないからできるだけ離れててね」
両者向き合って構える。そしてパチンと指が鳴ると同時に手合わせは始まった。
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おもちやよ〜 - ごめん。控えめにいって神です (8月24日 1時) (
レス) @page42 id: 366c5c0809 (このIDを非表示/違反報告)
fill kuura(プロフ) - ラダセン出てくるの最高でした！大好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (8月20日 18時) (レス) @page36 id: d205f07b19 (このIDを非表示/違反報告)
らぴ(プロフ) - も、もしかしててて…！つむせんヤンのデレですか…！？ありがとうございますｺﾞﾌｯ (8月16日 21時) (レス) @page31 id: dcebd836c6 (このIDを非表示/違反報告)
ひのや(プロフ) - 更新ありがたいです！夢主ちゃんに絆されてるイチョウ先生も良きですねぇ！いつも楽しませてもらってます！ (8月16日 3時) (レス) @page31 id: cd87d954a1 (このIDを非表示/違反報告)
麗 - エイト先生とイチョウ先生の手合わせ、。やばい。次が楽しみです！！更新待ってます！！ (8月7日 23時) (レス) @page20 id: 1a0bf65f30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望:我妻さん | 作成日時：2023年8月2日 19時
