すべての始まり ページ2
噂話に花を咲かせる先輩たちの横を通り抜ける。広い廊下はどこを歩いても入間、入間の一色で、彼がしでかした
クラス発表前のオリエンテーション期間は各教科の先生達と相見える日で、新入生たちは放課後暇だ。何をしても自由だし、一緒に遊べる相手がいるのはちょっと羨ましいなぁとフェネクスは思う。
(そうだ、せっかくだし校内を探検してもいいかも)
このまま帰ろうと進めていた足を回れ右。鼻歌交じりに校内を巡る、
バサッ
「チッ」
「オイちょっと待てよ、１年」
とはいかず振り返った拍子に己の翼が上級生にぶつかってしまったらしい。フェネクスを呼び止めるその声色に、本能でサァッと全身から血の気が引くのを感じた。
「デカイ羽広げて廊下歩いてんじゃねェよ、あァ？」
「すっ、すみません……！」
「廊下では羽しまえって習わなかった！？ほんっとメイワクなんだけどそういうの！」
「でも……うちは羽しまえない家系で……」
「そういう言い訳は聞いてねェんだよ！！」
ビクッと肩が跳ねる。明らかな敵意を持ってこちらを睨みつけてくる眼。言い返そうにも聞く耳を持ってはくれないだろう、詰みだ。かくなる上は……
(666計逃げるに如かず！！)
サッと脱兎のごとく逃げ出し、上級生達を振り切る。飛んだ方が速いのだが、ここは廊下なので全力で足を動かして走る走る。あんなのに捕まったら絶対にむしり取られる！
生徒たちの合間合間を縫って宛もなくどこか遠いところへと向かう。後ろからは怒号、周りはなんだなんだと興味を持つが関わりたくなさそうに道を開けていく。
「あ〜クソッ……おいテメェ！！そこいるんだろ捕まえろ！！」
後ろから追ってくる上級生がそう叫んだ。どうやらもう一人仲間がいるらしい。しかしそちらに警戒する間もなく、ガツンと横から強い衝撃を受けてフェネクスの体は崩れ落ちた。
「…………ぇ」
「うっさいなァ……なに、コイツ？」
ホワイトアウトした視界にぼんやりと衝撃の正体が映る。あぁ、確かに新手のようだ。なんて呑気に考えつつ、フェネクスは抗えぬ痛みにゆっくりと意識を手放した＿＿。
そして目が覚めた時には、一条の光もない密室の中にいた。
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おもちやよ〜 - ごめん。控えめにいって神です (8月24日 1時) (
レス) @page42 id: 366c5c0809 (このIDを非表示/違反報告)
fill kuura(プロフ) - ラダセン出てくるの最高でした！大好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (8月20日 18時) (レス) @page36 id: d205f07b19 (このIDを非表示/違反報告)
らぴ(プロフ) - も、もしかしててて…！つむせんヤンのデレですか…！？ありがとうございますｺﾞﾌｯ (8月16日 21時) (レス) @page31 id: dcebd836c6 (このIDを非表示/違反報告)
ひのや(プロフ) - 更新ありがたいです！夢主ちゃんに絆されてるイチョウ先生も良きですねぇ！いつも楽しませてもらってます！ (8月16日 3時) (レス) @page31 id: cd87d954a1 (このIDを非表示/違反報告)
麗 - エイト先生とイチョウ先生の手合わせ、。やばい。次が楽しみです！！更新待ってます！！ (8月7日 23時) (レス) @page20 id: 1a0bf65f30 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：匿名希望:我妻さん | 作成日時：2023年8月2日 19時
