【合宿編】お話9 汚い言葉 ページ9
好き。西谷さんは、私が好き。
ーーーあぁ、考えるだけで吐き気がする。
私はまだ、霧野くんを睨み付けていた。彼は我意に介さず、と言ったところ。私に”その事実”を教えて、さっさと神童くんたちのところへと戻っていってしまった。
「……ふざけないで」
思わず口に出てしまった、その言葉。出てしまったら、もう止まらない。理性が少しだけ、崩れた。
「ふざけないでよ、何も知らないくせに。彼女は私のことが好き？やめてよ気持ち悪い。吐き気がするわ。私はあの子が嫌いなのよ、あなたも分かってるでしょうに。どうしてそんな事を言うの。どうして、どうしてどうしてどうして」
残っている理性で、なんとか声を抑えながら言う。呟き続けるその言葉。汚い言葉。言い出したら止められない、その言葉。
「……あの子のことも、霧野くん、あなたの事も、私はーーー大嫌いよ」
吐き出したその言葉。”大嫌い”。その言葉以上に、汚い言葉はあるのだろうか。私はその言葉を吐き出したと同時に、黙った。そして踵を返し、指定された部屋へと行こうとする。ーーーこのままここにいたら、もっと色んな事を言ってしまいそうな気がしたから。
*
ーーー部屋割りを決める時、皆はわたしと同じ部屋がいいと言った。わたし---西谷凜音---は、別にそれでいいと思ったけど、最初は皆に詰め寄られて戸惑うしかなかった。
わたしと同じ部屋がいいと、皆が揉めていた時。後ろの方から鬼道さんがやってきて、「そもそも男女別々ではないと駄目だ」という事が話された。その話がされた瞬間の皆の顔は悟りを開いてしまったような顔。
皆には悪いんだけど、笑っちゃったんだよねぇ。
目の前にいる葵と話しながら、そう思う。葵はとても可愛くていい子だ。わたしの話をちゃんと聞いてくれて、それでいてちゃんと返答してくれる。笑顔が素敵だったし、何よりも周りをよく見ていて、気が使える。いい友達に恵まれたなぁと、毎回話していて思う。
「ねぇ凜音」
「ん？なぁに、葵」
葵に名前を呼ばれて、笑いながらそれに応える。葵が一瞬だけ頬を染めたのは、見間違いだったのだろうか。
「あのさ、…A先輩って、どんな人…？」
「へ？A姉？」
「うん…」
いきなりの話題に、少しだけ驚く。まさか、葵の口からA姉の名前が出るなんて。
実を言うと、A姉が葵とかに苦手視されているのは知っているのだ。葵たちの、A姉に対する態度で分かる。
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オールド(プロフ) - 更新頑張って下さい！ (2018年10月1日 22時) (
レス) id: 3d85a877e5 (このIDを非表示/違反報告)
ももも - 更新ファイトです！！ (2017年7月6日 20時) (レス) id: 07724fe921 (このIDを非表示/違反報告)
創造主@ヘタリア10周年おめでとう(プロフ) - ゆゆなさん» コメントありがとうございます〜。受験無事に終わって一安心してますw 更新お待たせしてしまって申し訳ないです。頑張りますねぇ(o^∀^o) (2017年6月27日 19時) (レス) id: 34f3a79f84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆゆな(プロフ) - お久しぶりです！受験お疲れ様です！更新待ってました！これからも頑張って下さい！ (2017年6月21日 22時) (レス) id: 4e6304c072 (このIDを非表示/違反報告)
創造主@復活 - あ、あとひとつ…。作者はこの度ツイッターなるものを始めました…。どうぞ気になる方は私の作品欄にお立ち寄り(？)を…。明日中には名前とIDをあげておきます(多分) (2017年5月14日 3時) (レス) id: e9f0406932 (このIDを非表示/違反報告)
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