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｢藍〜、いくよ〜｣
先輩の声でハッとした。
｢またあの元カノのこと考えてたろ？｣
俺がボーっとするのは最近当たり前になってきて、こよりのことは代表メンバーのほとんどがしっていた。
｢小川さん、やっぱり俺まだ好きなんすよね〜…｣
｢……あのさ、俺1個確認したいことがあって…
その子の苗字、なんだっけ？？｣
なんで急に聞くのか分からないし、もしかして狙ってるのかと思ったけど、多分きっと違う。
｢高梨っすけど……｣
｢……龍神にもいるよね、高梨。｣
俺の中で時が止まった。いや、物凄い速さで動いてるかもしれない。
｢え、や、は？いや、ん？え？？あ、はい？｣
自分でもびっくりするくらい混乱状態。
｢そこで優秀な先輩の俺は聞いたんだ。お前妹いる？って。｣
ちょっとまってその先を聞いたら俺は喜んでしまう。
また会いたくなってしまう。
でも、知りたかった。
｢いたよ。こよりって妹が。｣
｢………めちゃくちゃ身近にいたんすね。｣
｢んまぁ、そうだな。……会いたい？｣
｢そりゃあ…まあ……。でも、あっちはもう…｣
｢あ、ごめんもう連絡しちゃった｣
良い先輩なのか悪い先輩なのか…。
ん…？
｢は、？連絡先持ってんすか？｣
｢どうせ藍はチキって連絡出来ないだろうと思って一応貰ってきた。｣
たしかにそうだけど。絶対チキるけど。
｢行動が早すぎるよ。小川さん。｣
ちょいちょい、と肩を叩かれてスマホの画面を見ると彼女とのやり取りが。
お兄さんから連絡先もらいました小川智大です🤞🏻
�盒桐�くんが会いたがってる🤙🏻
ほんまに初対面すか？ってツッコミたくなったけど、彼女の返事を見て言葉が詰まった。
藍くんがいいのなら…
｢だってよ〜！｣
なんで、どうして…
どうしていいよって言ってくれるん…
ここで突き放してくれたら、もう辛い思いはしないのに……
そんなことを考えたってもちろんどこかでは嬉しい気持ちはある。
金曜日、あそこで会おう
小川さんからスマホをかっさらってそう打てばすぐに返事は来る。
Aわかった、またね!
いつも通りの元気そうな返事に安心と懐かしさを覚えた。
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作者名：すずきもち | 作成日時：2024年3月21日 1時
