遠慮なく。 ページ3
石川side
早朝の出発は嫌いではない。
なぜなら、寝起きの彼女が見れるから。
『んや〜……皆さん朝慣れしててすごいですね〜…』
石川｢Aちゃんはぽやぽやしてるね？｣
『ぽやぽやですよ〜…んむ〜…』
うとうとしながら俺の肩に寄りかかる彼女は可愛すぎる。
石川｢ほら、もうすぐ飛行機乗るんだからしっかりしないと｣
『うぐっ……飛行機…』
昨日聞いた話によると、飛行機が苦手らしい。
というか、怖いとのこと。
まあ、分からなくもない…。
石川｢大丈夫、隣に俺がいるから｣
『……ですね！』
たった一言で元気出るの、可愛すぎじゃない？
彼女になったから遠慮なく言えるの、いいな。
小川｢朝っぱらからイチャイチャしてらぁ｣
健太郎｢困ったもんね〜｣
西田｢ちょ、健太郎さんオネェ化せんでください！笑｣
藍｢似合ってますね｣
健太郎｢それは納得いかんな！？｣
なにしてんだ…。
でもオネェ似合ってるの、分かる。
石川｢あ、そうだ。出発報告と一緒にしれっと付き合った報告してもいい？｣
『ん…？私はいいですけど、祐希さんは大丈夫なんですか？
ファンの方から色々言われますよきっと！』
石川｢いいのいいの。報告しとかないとAちゃんモテちゃうから。｣
『そんなことないですけど…ありがとうございます、笑』
石川｢じゃあ恋人繋ぎで顔寄せて撮ろっか？｣
ずっとやってみたかったんだよね。
遠慮なく出来る恋人繋ぎ。
遠慮なく出来る顔寄せ。
幸せだなぁ……
『私も載せたいなぁ……前に買ったお揃いのキーホルダーと一緒に撮りませんか！』
石川｢うん、もちろんいいよ。｣
それからはお互いに写真に満足して少しお話をしていた。
石川｢Aちゃんって手綺麗だよね｣
『ん、そうですか？祐希さんの手も私好きですよ！』
石川｢この手？笑……ゴツゴツしてるし全然いいものじゃないでしょ？笑｣
『いやいや！バレー選手って感じするし、頼りがいある手じゃないですか！』
石川｢そう？ありがとう。｣
藍｢おふたりさ〜ん、俺もインスタ載せるんで写真撮りましょ〜｣
西田｢俺も俺も〜！｣
『いいよ〜！撮りましょ！』
石川｢俺も、いいよ｣
とか、余裕のフリして写真撮ったけど……
Aちゃんが2人の隣にならないようにしたのバレてるかな？
俺も結構嫉妬深いんだな…。
あんまり嫌われないようにしないと。
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作者名：すずきもち | 作成日時：2023年10月29日 3時
