マネージャーになってよかった (ページ17)

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やばい。ページ17

Aside

目を開くと私の視界は大好きな人のかっこいい顔でいっぱいだった。

さすがにイケメンすぎてびっくりしたけど、寝る前のことを思い出したらこの人が隣にいるのは安心してきた。

約4時間前のこと、朝起きて、さっさと練習場に行こうとした。

眠くて重い体を起こそうと体に力を入れた、つもりだった。
全く入らない。

すぐに察した。
絶対風邪悪化したじゃん…。

私は近くに置いてたスマホを取ってグループに連絡を入れる。

A風邪悪化したっぽいです。絶対ネーションズリーグまでに治すので今日はお休み下さい…

いつもなら無理して行ってたかもしれないけど、今回はネーションズリーグが近すぎる。
さすがに今日も言ったら会場でやられる自信がある。

祐希…来てくれないかな……。

そんな淡い期待を持ちながら再び眠りについた。

｢……うん、じゃあ悪いけど事情説明しといて｣

｢分かった、こっちもAのこと頼んだよ｣

ドアが開いた音で目が覚めた私はそんな会話を聞いた。

どちらも聞き馴染みのある声。

『祐希…』

石川｢はいはい、無理しすぎちゃんは今日ごはん食べましたか。｣

『食べてません…』

一見優しく見えるけど、変なあだ名がつけられてて、若干怒りが込められてるのが分かった。

石川｢ゼリー、プリン…あとはたまごスープとお粥混ぜて美味しくしようか。｣

『たまごがゆー！！』

石川｢とはちょっと違うけどね、笑……よかった、太志がこんなこともあろうかとAの風邪食事セット持ってて。｣

んなもの持ってたんですかうちの兄は。

そんなツッコミをしても意味ないので、何も言わないでおく。

石川｢とりあえず、お話しようか？？｣

少し圧をかけながら寄ってきてベットの上に腰かける。

圧はあったものの、おでこを優しく触ったり、髪に触れたり、ほっぺをすりすりしてくれるから優しすぎて甘えてしまう。

石川｢昨日の夜はなんとも無かったの？｣

『なんなら、元気だった…』

石川｢朝起きたら体調おかしかった？｣

『体に力入んないの…』

それから事情聴取が行われた。

質問の最中もずっと頭を撫でてくれてて、怒ってるけど心配してくれてるのが伝わってくる。
よくできた彼氏だ…。

石川｢そういえばさ、俺のジャージどこやった？笑｣

…着てるって言えない。

寝る時も着て祐希と寝てる感覚になりたかったとか、言えない。