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「おった！望〜」
「あ、流星」
流星たちのライブを見終えて俺はフライヤーの返事をしようと裏口の前で流星を待っていると、数分後にさっきライブを終えたばかりの流星がやって来た。…なんやキラキラしてんねんけどこいつの周り。気の所為かと思いたい。
「あれ、もしかして望も俺の事待ってた？」
「そうやけど…、流星も？」
「うん、そう。これ渡したくて」
そう言って流星はポケットに手に入れて何かを取り出した。そしてそのまま俺の目の前で開く
「……ピック？」
「裏面みてほしいねん。」
その言葉に従って裏面を見るとそこには少し汚い字で番号が並んでいた。…もしかしてこれって
「俺の電話番号」
「え？」
「フライヤーの返事もそうやけどさ……、」
「っあ、」
流星はそのまま右の口角をニヤリとあげたと思えばそのまま俺の頭の上に手を置いてポンポンと優しく上下に動かした。
「望のこと、もっと知りたいから」
「……なん、それ」
「えー、やってせっかく仲良くなったんやし？」
「…まあ、別にいいけど。てか、携帯は？」
「家に忘れてん。やからそれに書いた。」
「そうなんや。」
「……あ、良いこと思いついてんけど」
「うん？」
しょうもない会話をしている最中に真剣な顔で俺を見つめたと思えば、流星はとんでもない発言をした。
「お前、俺のもんにならん？」
「……はぁ！？！？」
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一瞬、ほんの一瞬だけその言葉を本気にしてしまったのは多分きっと、気の所為。
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作者名：夏空
| 作成日時：2023年7月9日 20時
