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蓮と別れて教室に入ろうとした時、







「なあ、俺らのクラスで誰が可愛いと思う?」







最近名前を覚えたぐらいのクラスの男子たちのそんな言葉が聞こえた。





え、もうそういう話題するのか。
当然教室に入れるわけもないし、ただ少しだけ開いたドアの隙間から会話が聞こえてくる。





彼らから出てきた名前は頷ける子ばかりで、真央もすぐ出てきて。
だけどあまり経たないうちに、







「深澤さんも可愛いよな」







え、まじか。



「あーわかる」
「俺も」
「ちゃんとしてる感じあるよな」
「それ、優しそうだし」



正直、意外と満更でもないなと思っていた時、





「でもさ、付き合うのはちょっとというか、無理じゃない?」







あ、悪口始まっちゃうのかな。
どうしよう、逃げたいけど聞きたい気もする。







「何で?」





「だってほら、深澤さんの隣いっつもいるじゃん」





「ああ、目黒だっけ?」
「そうそう」
「マジイケメンだよな。背も高いし」
「あの2人付き合ってんだろ?」
「いや、ただの幼馴染らしい」
「マジで?すっげえ仲良さそうなのに」
「でも付き合ってるとかではないんだって」
「へえ。


だとしても、あんなイケメンが近くにいるんじゃ、深澤さんはハードル高いよな」







そんな理由なんだ。
何だか拍子抜けした。



今まであまり男子と関わりがなかったのは、私が彼らに興味がなかったのもあるけど、向こうからも蓮がいるからって遠ざけられてたのかもしれない。



蓮が既に学年問わず有名なのは知ってる。
現に、クラス違う康二だって知ってたんだし。









康二も、私のこと近寄りがたいって思ってるのかな。





なんて、何故か康二のことを勝手に考えていた。

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作者名:キキララ | 作成日時:2021年9月19日 23時

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