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俺のせいだ。
まさか目の前にいる幼馴染のせいで別れなきゃならなくなったなんて、彼女が知るわけもない。
あんなに、あんなに、自分の気持ちを消さなきゃって思ったのに。
2人の間に入る隙なんてないって頭でわかってたのに。
何の根拠もなく強固だと思っていた、俺とAとの友情は、
本当はとてつもなく脆かった。
そしてそれは、他でもない俺が壊した。
どうしようも出来ないくらいに。
自分のせいで傷ついたAに気の利いたことのひとつも出来なかった。
でも、やっぱり居ても立ってもいられず、翌日俺はAを一人で帰らせ、康二を呼び出した。
.
「...康二」
「...めめ」
康二は俺に目を合わせない。
.
「...別れるなんて急すぎるだろ」
重い空気に耐えられず、俺から口を開く。
康二はまた無理して下手な笑顔を作る。
「めめ、
...Aのこと好きなんやろ？」
.
もう逃げられない。
「...ごめん、そうだよ。
でも、それは俺が勝手に思ってるだけで、Aは何も知らないんだよ」
「Aもめめの気持ちに応えるんちゃう？ずっと一緒におったんやから」
「勝手に決めんなよ！！」
初めて康二の前で声を荒げた。
Aが康二に見せる、女の子としての姿が辛かったはずなのに。
それでも、2人が別れても気持ちが晴れないのは何でなんだろう。
.
「...康二が俺に気遣ってAと別れても、俺全然嬉しいとか思えないんだよ。
なあ、何で別れるなんて選んだの」
俺がそう聞いて少ししてから、康二はぽつりぽつりと話し始めた。
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作者名：キキララ
| 作成日時：2021年9月19日 23時
