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それから康二と関わる時間はさらに増えていった。
実行委員は自分が出る種目に加え、他の種目で審判をしなくちゃいけない。
康二はテニスに自然に決まったんだけど、
「ねえ、私もテニスの審判なの？」
「当たり前やん」
「でもルールよくわかんないし」
「それは任せて！A以外と審判とか俺また人見知り発揮する」
「なことないでしょ？」
「あるねん！やから一緒にしよ」
康二って人懐っこいと思うけどなあ。
でも結局そんな彼に押され、審判も一緒にすることになった。
そんなこんなで球技大会当日を迎えた。
実行委員は審判をする競技の会場準備で朝早くに集合だったから、久々に蓮と登校しなかった。
「Aバスケ出るんやっけ？」
「うん。経験者の子いないから、敢えて結果とか気にせず楽しもうってみんなで言ってる。
康二はバレーだよね？」
「せや。
もしかしたら隣でやってるかもしれんから大声で応援してな？こーじー！！って」
「競技以外で目立ちたくないよ」
「俺も大声で応援するからな？」
「はいはい」
康二の冗談を右から左へ華麗に受け流したけど、彼といると楽しく思う自分がいた。
だけど私たちは奇跡的に勝ち進み、決勝に進むことになった。
それを康二にテニスの審判前に報告すると、
「え！すごいやん！」
そう言ってハイタッチを求めてきたから応えた。
「俺のとこも決勝いったで」
「本当？やった！」
「お互いの観れたらいいなあ」
「だね」
「あ、もう試合始まる。...あれ、めめやん！めめー！」
康二が呼んだ、いや叫んだ先には蓮がいた。
そういえばテニスに出るって言ってたな。蓮が私たちに手を振る。
「めめ頑張れー！」
「ちょっと、蓮もいいけどうちのクラス応援しなよ」
「ああそうやった」
注意したけど、本音が出た康二が何だかかわいいなと思った。
蓮も笑ってるのがわかる。
審判を終えた後私たちはすぐ自分たちの競技のため体育館へと急いだ。
「じゃあなA。応援してな？」
「うん。お互い楽しもうね」
そう言って拳を前に差し出すと、康二は嬉しそうに私に合わせてくれた。
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作者名：キキララ
| 作成日時：2021年9月19日 23時
