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「…そうなんだ」
教室で阿部くんに、由真ちゃんと目黒くんが連絡先を交換していたことを私は話した。
「…由真、どんな感じだった？」
「普通だったよ。…でも」
「でも？」
「…目黒くんは分からない。連絡先聞いたのも目黒くんのほうだったし」
阿部くんは「そっか」と笑顔を作っていた。
それから暫く日が経って、中間テスト前日。
中学の時と同じように塾で自習をして、阿部くんも隣にいて。だけど、
「…」
彼は勉強をしながらもどこか考え事をしているように見えた。
「阿部くん」
「…ん？」
「ちょっと休憩しない？」
「私も冷たいもの買っちゃったけど思ったより寒いね」
「そうだね」
コンビニで飲み物を買って、5月とは思えないぐらいの風を感じながらベンチに座る。
「…ごめんね」
そう言ったのは阿部くん。
「流石に集中してないのバレちゃったか」
「…由真ちゃんのこと？」
「うん」
正直に頷いてくれた。
「今日も話してるの見ちゃって。目黒くんと」
「そっか」
「目黒くんさ、初めて見た時も思ったけど、めちゃくちゃかっこいいじゃん。2、3年生にも噂になってるし」
確かに目黒くんの話題は２組でも女子を中心に挙がってる。阿部くんが気にならないわけもない。
「そのうち取られちゃうんだろうなあ…」
「それは分からないよ」
「ふふ、ありがとうAちゃん」
寂しそうに飲み物を飲む阿部くんに寄り添うことしかできない。
そうして迎えた中間テスト1日目。
昨日の寒さからの温度差が響いたのか、私は熱を出してしまった。
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
