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「ていうか亮平も2組だよね?」
「うん。他校の同級生だったのがクラスメイトってすごく新鮮だよ」
「あーいいよね!そういう途中から仲間になる胸熱展開というか」
「別に阿部くん敵ではなかったけど」
「まあその辺は誤差じゃん?」







楽しそうに笑う由真ちゃん。







阿部くんが好きな理由も分かるなあ。









「それに思い返せば、由真ちゃんもテニス部入るって阿部くん言ってた」
「そうなんだ!亮平、私のことで他に変なこと言ってなかった?」
「言ってないよ」









だけど由真ちゃん、







阿部くんの気持ちには気付いてないのかもな。









「ねえ由真ちゃん」
「ん?」
「阿部くんと幼馴染ってことは、帰る方向一緒?」
「うん!家近所だから」
「私も途中まで一緒だから、折角だし3人で帰らない?」
「えー楽しそう!帰ろ帰ろ!」







由真ちゃんと互いに拍手をして、それに互いに笑った。






.







「亮平!」









由真ちゃんに呼ばれた阿部くんは、優しさの中に嬉しさを隠せていない表情で。



その後由真ちゃんに見えないように私に「ありがとう」と口パクで丁寧に返してくれて首を振った。





するとその時、









「雨だ」



「急だね」
「2人とも傘持ってる?」
「うん」
「持ってる。由真は?」
「折り畳みある!」










「うーわやっべ」









そんな私たちの隣に、前を見ながらそう呟いた背の高い男の子。







鞄を漁っても代わりになりそうなものはないのか、意を決したように見えたその時、由真ちゃんがその子に近づいた。









「はい」









折り畳み傘を差し出した由真ちゃんを見た後、彼は私たちにも目線を配って「いやでも」と遠慮したけど、









「私ならあの子と一緒に入るから大丈夫だよ。だからどうぞ」







「ありがとう」









真っ直ぐ見つめる彼とは違い、由真ちゃんは傘を渡すとすぐこっちに戻って「A入れて?」と微笑んでいた。

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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです!ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キキララ | 作成日時:2023年11月19日 17時

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