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それから数日。
また帰り道にAさんが居てくれる。
でも、彼女だけじゃない。
「最初はグー、じゃんけんほい！」
「うわ俺負けじゃん！」
「ごちそうさまです」
「あー良かった、2回目とかシャレになんないもん」
俺らを笑わせる翔太。
付き合ったその日に、翔太にだけは報告した。
「いつクラスの全員にバレるのか楽しみだわ」とか言って笑ってくれた。
変わらない３人の配置で、ジュースを飲みながら歩く。
「夏にこの冷たさありがたい」
「でしょ？」
「本当ありがとう深澤くん！」
「おんあんま言われると逆に惨めなのよ」
「なあやっぱ聞くけどさ」
「ん？」
俺らは翔太に目を向ける。
「…ガチめに俺邪魔じゃない？」
「邪魔じゃないって！」
「いや邪魔だろ」
「ちーがーう」
「２人でいる時は２人でいるよ」
そう言ったのはAさんで、翔太も俺も驚く。
「だから気遣って邪魔じゃないって言ってるんじゃなくて、本心だから。
渡辺くんといてもいなくてもどっちにしても、深澤くんと私２人の時間は作るから。だったら、寧ろ３人でいる時がある方が嬉しいんだけどな」
そう紡いだ彼女に無意識に微笑んで俺は頷く。
Aさんみたいに上手く言語化できないけど、そういう所が俺は好きだよ。
「すっげー分かりやすい、めっちゃ納得したわ」
「え？」
「やっぱAさん国語得意なんだね」
「いやそこ？」
「俺も思ったけど、言われた翔太が最初にそれ言うのは違うのよ」
「あ違うの？」
「また国語教えるから」
「ぐはは！」
「しゃーなしみたいな言い方！Aさんがボケたぞ」
「そんな大々的に言わなくていいよ！」
何十年後も、こんな日々がずっと続けば。
そんなドラマみたいな感情を喧嘩ばっかしてた俺が本気で思うなんて、当時の自分なら信じられないだろうな。
Aさんを見ると、一つ葉のクローバーを思い出す。
そんな初恋を捧げた彼女とふと目線が重なって、俺から手を繋ぐ。
何か言うでもなく、互いに微笑んだ。
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
