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(Fukazawa side)
「ねえAさん」
「ん？」
約束した帰り道、俺はふと聞いた。
「呼び方って変えたい？」
「あ、お互いの？」
「そう」
そうだなあ…と考えるAさんから言われたのは意外にも、
「私はこのままでいいかも。とりあえず今は」
「そっか」
「深澤くんだったら、私って分かる呼び方なら何でも嬉しいよ」
「…分かった」
「逆に深澤くんは？…え、照れてる？」
「えっ？いや照れてないよ」
「本当ー？」
照れてない、いや照れてる、そんなやり取りが何ターンも続く。
「ていうかAさん、名前で思い出した」
「何？」
「カッコいい自己紹介って知ってる？テレビで芸人さんが言ってたんだけど」
「えー何それ？」
楽しそうなAさんにつられて俺もさらに笑顔になる。
「自己紹介する時に、下の名前言ってからフルネームで言うとカッコいいんだって」
「うんうん」
「で、下の名前言う時は前を向いて、フルネーム言う時に相手の方に決めるって」
「へえ。ちょっと深澤くんやってみてよ」
「いいよ」
「お名前何ですか？」
「辰哉。…深澤辰哉」
「あははは！何か分かるかも」
「分かるでしょ？じゃあAさんも。お名前は？」
「A。…AA」
「ははは！カッコいい！」
「やっぱカッコよくなれるんだ！」
望まず距離を取ってた俺とAさん。
でももうそんなことをしなくてもいいのが、ただただ幸せに思った。
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
