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放課後は塾に阿部くんと向かう。
「あっ」
「ん？」
阿部くんの方を見ると、彼はふと視線を向けた後方にある人の存在を認識していた。
私もその人と互いに目が合う。
「…深澤くん」
すると阿部くんが、背後から私の両肩を持って深澤くんの方へ誘導した。
「え、」
「俺先行くね？ふっかもバイバイ」
ひらひらと手を振る阿部くんを見送った後、深澤くんと肩を並べて歩き始めた。
日数で言えば、話していないのはたった数日なのにとても気まずい。
例えるなら共通の友達がいなくなった初対面同士の空気。
「Aさん」
深澤くんから口を開いてくれた。
「…ごめん」
「…」
「最近避けてたの気付いてたよね」
「…うん」
「ごめん」
寂しかったのは事実だから首を縦に振る。
「翔太から聞いてたから、あいつに頼まれたとかじゃなくて俺が勝手にやってただけで」
「うん。渡辺くんもそう言ってた」
「そっか。
…断ったのも、聞いた。本人から」
「…そっか」
彼との会話のやり方を徐々に思い出しながら信号を待つ。
すると、同じく待っていた隣のおばあちゃんが、
「あんた！前に助けてくれた子やね！」
深澤くんを見て言う。
彼も目を見開いた。
「おばあちゃん！」
「元気にしとったか？」
「はい」
「知り合い？」
深澤くんに尋ねると、
「5月頃に車にはねられそうになった時、この子に助けてもらったんや」
おばあちゃんがそう言い、隣の彼はどこか恥ずかしそうにしている。
「制服着とったで分かったわ、ありがとうな」
「いえいえ。これからも元気でいてくださいね」
おばあちゃんとそうして別れた。
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
