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(You side)
「Aさん、今日塾？」
テスト期間に突入したホームルーム後。
渡辺くんにそう声を掛けられた。
「ううん。今日はないよ」
「そっか。じゃあさ、一緒に勉強しない？
あー一緒につっても、俺が教えてもらうばっかになるかもしんないけど。でもそうなんないようにするし、」
渡辺くんの言葉に自然に笑顔になる。
「そんな気遣わなくていいよ！私で良かったら教えるし、勉強しよ？教室でいい？」
「うん。ありがとう」
彼に頷いてから、ふと皆が帰りだす教室を見渡す。
深澤くんの姿はもうない。
今日も話せなかったな。
.
「これってさ、どういう意味なの？」
「あーこれは…」
誰も居ない教室で渡辺くんとテスト勉強。
彼が苦手だという国語を教える。
…渡辺くんは、何か知ってるんだろうか。
「あのさ、渡辺くん」
「ん？」
「…深澤くん、私のこと何か言ってた？」
「ふっか？いや何も言ってないけど」
「そっか」
「ふっかと何かあったの？」
「…あったのかな？何か」
「え？」
渡辺くんは心配そうにしている。
「気のせいかもしれないけど、最近避けられてる気がするんだよね」
「…」
「私深澤くんに何か失礼なことしちゃったのかな？もしそうなら謝りたいけど、理由が分からないから何も出来なくて」
すると、渡辺くんがさらに真剣な顔をしているのが見えて、私はふと我に返る。
「違うよ、ちょっと気になって聞いてみただけだから！
私と深澤くんのことに巻き込むような話してごめん、」
「違わないよ」
…え？
渡辺くんと目が合う。
彼が立ち上がる。
「多分だけど、巻き込んだの俺の方だわ」
意味が分からない私の顔に渡辺くんは手を添えて、
そこから流れるように、唇を重ねられた。
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
