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あっという間に土日が終わった。
教室に入ると、今日も深澤くんと渡辺くんが輪の中心にいた。
最初に渡辺くんと目が合って、小さく手を挙げて「おはよ」と挨拶してくれて返す。
深澤くんも、
…あれ、
今、目逸らされた？
そう戸惑っているうちに、彼は私に背を向ける。
「Aちゃんおはよう」
私の後ろの席の阿部くんが登校してきた。
「あ、おはよう」
「…どうかした？」
「えっ？」
「何もないならいいんだけど」
打ち明けようかと思ったけど、本人もいて人の多い教室だから何でもないよと口にした。
「それより、由真ちゃんに何か聞いた？」
「ああ…ううん。俺が直接見たわけじゃないし言ってない。でも２人でいたんだよね？」
「うん。そっか、私今度聞いてみるね」
「ありがとう」
.
その日の休憩時間。
教室を出ていく深澤くんが偶然目に入って、後を追った。
「深澤くん」
彼に話しかけるのにこんなに遠慮が入ったのは初めてで。
「おーAさん。翔太とカフェ楽しかった？」
いつも通りだ。
それに安心しながら「楽しかったよ」と返す。
「渡辺くんとも言ってたけど、次は深澤くんも一緒に行こうね！近いうちに」
「はは。でももうテスト期間だからねえ」
遠ざけるような返事。
そうだね、と言いながら重くなる心。
「てかテストで思い出したけど、それこそAさんに勉強教えてもらいたいって翔太言ってたよ」
「…そっか」
「赤点回避さしてあげて？」
笑顔でそう言って、深澤くんはお手洗いへと姿を消した。
勘違いではなさそうだった。
優しい人特有の、突き放しはしない距離の取り方。
…深澤くん。何で？
重くなった心に、さらにぽっかり大きな穴が開いた。
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
