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(You side)
「あ、もしかしてAちゃん？」
高校の入学式の日。
学校に着いた瞬間名前を呼ばれたと思って振り向いたら、緊張が一気に緩んだ。
「阿部くん！」
爽やかに、でも同じようにホッとして笑う阿部亮平くん。
中学は違ったけど同じ塾に通っていて、同じ目標に向かって頑張ってきたから仲良くなった。
「知ってる人見るとこんなに安心するんだね」
「そうだね」
阿部くんの言葉に心からの相槌を打って、クラスを見に行く。
「あった、俺2組！」
「2組か…え、私も2組だ！」
「えーすごい！クラスメイトになっちゃったよ！」
「あはは、本当だね。
てか阿部くん、あの子は？」
「あの子？」
「幼馴染の。何ちゃんだっけ？」
「ああ、藤田由真」
その名前は2組ではなく、隣の1組にあった。
「離れちゃったか…」
「そういうもんだよ」
「今日一緒には来なかったの？」
「うん。まあ親同士は仲いいけど、これぐらいになるとドラマとか漫画みたいに堂々と関わるのって難しいんだよね」
切なそうな顔を阿部くんが浮かべるのには、小さい時からの恋心というちゃんとした理由があるから。
「だけど、高校まで同じってことがまずすごいよね。それに来年は同じクラスになるかもしれないし」
「はは、もう来年の話？ありがとう励ましてくれて」
「そんな」
「てかAちゃん、テニス部入るんだよね？由真も入りたいって言ってたから、もしかしたら接点できるかもよ？」
「そうなんだ！楽しみ」
阿部くん、うまくいってほしいな。
寂しい思いを隠せない彼を見て、そう願うことしかできなかった。
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
