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(You side)
「あ、Aさん！」
「おはよ」
「おはよう」
阿部くんと話していると、深澤くんと渡辺くんが挨拶してくれた。
「２人と仲良かったっけ？」
「最近話すようになって」
不思議がりながらも、そうなんだと阿部くんが呟く。
あの２人が教室で話しているのを見るのはやっぱり初めてで。
でもそれを感じないぐらい、２人は自然と同じ輪の中に入っていった。
.
そしてまた別のある日。
「Aさん」
「あ、深澤くん！」
「帰り？」
「うん。今日部活休みで、これから塾なんだ」
「あ、阿部ちゃんと一緒の？」
「そうそう。深澤くんも帰るの？」
「うん。てか塾って阿部ちゃんと一緒に行く？」
「一緒に行くことが多いけど、特に約束とかしてるわけじゃないよ」
「そっか」
じゃあ、から先は言わずに、深澤くんが目配せする。
それに倣って私も何も言わずに何度も頷くと、お互い笑い合って歩きだす。
「でもすごいね、1年の今頃から塾行くって」
心の底から感心したように言う深澤くん。
「そんなことないよ。中学からの延長だし」
「中学なんて余計すごいじゃん」
「深澤くんのほうがすごいよ」
「俺？なんかしたっけ」
「だって中学の時渡辺くんと喧嘩ばっかりしてたのに、それやめて受験勉強して、今頑張ってるじゃん。すごいと思う」
「いや、それは違うよ」
「違う？」
「違う違う」
彼がただの謙遜で言ってる風には見えなかった。
「Aさんみたいに、最初から頑張ってる人のほうがすごいよ」
「え？」
「よくさ、ヤンキーがちょっといいことしたらやけに褒められるじゃん。でもそうじゃない人って、そういうことを日常的に当たり前にしてるわけでしょ？
Aさんも同じ。小さい時からずっと真面目に頑張ってるAさんと、喧嘩なんてことで何年も過ごした俺とじゃ、Aさんが絶対偉いよ。ずっと頑張ってる人のほうが何倍もすごいに決まってる」
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
