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(Abe side)
移動教室から戻っている時、隣の教室から由真が出てくるのが見えた。
緊張しながらもせめて挨拶ぐらいはしたいと思って近づくと、背の高い男の子が由真と同じ教室から出てきて話しかける。
目黒くんだ。
横顔しか見えないけど、
彼はきっと、俺と同じ思いだ。
すると目黒くんがスマホを取り出した。
「…あ、由真！」
割って入るなんてやり方俺らしくない。
そんなことは頭で分かっていながら申し訳なさそうな目線を目黒くんに向けると、彼は「藤田さんまたね」と離れていった。
「亮平どうしたの？」
「あー…、父さんと母さんが、また由真に遊びに来て欲しいって言ってた」
「そうなんだ。確かに全然行けてないね」
「うん」
たった数秒の沈黙が長い。
「あのさ、由真」
「ん？」
「仲いいんだね、目黒くんと」
その言葉に由真は即答はせずとも「仲良くしてくれてるね」と笑顔を見せていた。
「…好き？」
「…えっ？」
「…目黒くんは好きなんじゃない？」
「そんなんじゃないよ、…でも、
もし亮平の言う通りで、私が目黒くんから告白されたらどう思う？」
由真とより一層目が合う。
そんなの、
「…嬉しいよ。
お似合いだと思う」
由真の次の言葉を待たずに、俺は教室に入った。
.
「流石に言えなかったか…」
その出来事を、翌朝Aちゃんに打ち明けた。
Aちゃんと俺は一番廊下側の列の後ろ2席に位置している。
「目黒くんも好きなのかな」
「そうにしか見えなかった」
「そっか…」
その時ふと、隣の教室に入ろうとしている由真と目が合う。
何事もないように、俺はAちゃんと由真に手を振った。
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
