一つ葉のクローバー(紫×青)

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「渡辺はさ、」
「うん」
「何でやめたの？喧嘩」







いや続けて欲しいとは毛頭思ってないけどと付け足す。









「クセえかもだけどこれガチなやつ」
「おん」



「お前がいなくなったから」



「…え？まじ？」
「まじ」









お茶に手をつけて、渡辺が続ける。









「お前が受験勉強なんかし始めて繋がり絶ったって周りの奴らから聞いて、虚無感みたいなのがブワーってきて。多分俺お前の中学とじゃなくて、お前と喧嘩してたかったんだわ」
「まあまあ意味不明だけど」
「で、俺何してんだろうって思うようになったって感じ。お前いなくてつまんなくなったから」









それで喧嘩をやめた奴同士高校で再会して、こうして話してるのが不思議で仕方ない。









「そっちは？」
「俺？」
「お前以外誰がいんだよ」
「んーまあ、自分何してんだろうなって急に思って」
「ふは、急にはぜってー嘘だろ」
「…え？」







そう笑って言うけど、驚きを隠せない。









「今まで教室でお前のこと見てたけどさ、中学ん時と全然印象違うし」
「そう？」
「うん。今みたいにふっかふっかって呼ばれて平和な生活送ってる方が性に合ってんだろうなって。あと意外に頑固」
「頑固？俺が？」
「そう、別に悪い意味じゃなくて。
何ていうか、自分で勝手に物事決めて、その決断中々変えなそう。ただそれも、多分ふっかなりにちゃんと理由があるから変えないんだろうなとは思う」
「…」
「だからつまり、何か理由があってやめたんじゃねーのかなって」

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