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振り返ってくれたAさんを見届けると、渡辺と目が合う。
「ん、何？」と返す。
「お前、そういうのどこで覚えたの？」
「…はっ？」
「女の子って振り返るもんなの？びっくりしたわ俺」
「逆に自分もしない？振り返ってくれるかなーみたいな」
「しない」
即答に存分にらしさが出ていた。
「なあ」
「ん？」
「暇？」
「え？」
「俺は暇」
渡辺が、俺の家とは別方向の方面をぶっきらぼうに指す。
「家行かしてくれんの？」
「あーうん、しょうがないから」
「来てじゃなくて？」
「言ってねえわ」
それに鼻で笑っても、渡辺は目を逸らすだけで責めなかった。
.
「おじゃまします」
「狭いけどその辺座って」
一つだけあるベッド。最低限の調理器具。
「一人暮らし？」
「うん。え、お前違うの？」
「家族全員で引っ越した」
「ふはは！すげえな」
「自分でもそう思う。俺は出てくつもりだったんだけどさ」
冷蔵庫からお茶を出してくれた渡辺も座る。
「てか今さらだけど」
「何？」
「今は喧嘩してないんだよな？」
「ふはっ、してねーよ」
今日初めて話したけど、このゲラ笑いが作り物じゃないってことは一番分かった。
「じゃなきゃ地元出て一人暮らしなんかしねえよ」
「それは確かに」
「だから隣の席にいたの見た時ビビったもん、こいつ付けてきたのかと思って」
「俺も思った」
こいつはまた楽しそうに笑った。
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
