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え、やめろやめろお前。
渡辺の言葉に肝が冷えたような感覚がする。
「そうなの？」
「そう。俺らさ、中学ん時ずっと喧嘩してたの」
「…ずっと？けんか？」
縁がないからかピンと来ていないAさん、頭を抱える俺。
「渡辺言わなくていいって…」
「こっから地元は離れてて。同じ中学の奴ら引き連れて、こいつのいた隣の中学の奴らと毎日のように喧嘩してたのよ」
まさか黒歴史を純粋な女の子の前で引き起こされるとは思わなかったけど、渡辺は俺に向かって「なー？」と笑っている。
「嘘だと言いたいけど」
「そうなんだ」
「いやーあん時はファンキーだったね。ファンキーヤンキーベイビーズだった」
「でもそれ本当の胸熱展開だね」
「本当の胸熱展開？」
「ほら、敵が味方になるっていうか」
俺らは自然に笑って「確かにそうかもね」と呟く。
「てか嘘の胸熱展開とかあるの？」
「あ、こっちの話。私阿部くんとそれこそ隣の中学だったんだけど、塾が一緒でその時からの友達で」
「へえそうなんだ」
「てっきり彼氏だと思ってた」
「違う違う」
渡辺の言葉をAさんは否定した。
てか渡辺もそう思ってたんだ。
「あ、私ここ右なんだ」
「俺左」
「俺は真っ直ぐ。Aさんここで大丈夫？」
「うん、ありがとう！2人ともまた学校でね」
「うん」
俺らに手を振って歩いていったAさんに、立ち止まって手を振る。
「じゃあ俺らも、」
「待て待て」
帰ろうとした渡辺を呼び止めると、Aさんは振り返ってくれた。
それに俺らはまた、お互いに手を振った。
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
