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(Fukazawa side)
日を跨いだ深夜0時。
「渡辺…顔ばっか狙うんじゃねえよ、」
微妙に治まらない怪我から、利き手とは逆の手でスケボーを無造作に置いて家に入ると、電気が一つだけついていた。
そしてそこには、親と妹。
妹の頬には泣いた跡があった。
「…辰哉。どこ行ってたの」
「は、何だよ急に。いつものことだろ」
「お父さんもお母さんも何回も電話したよね？」
「それもいつものことじゃねえかよ」
「亡くなったの」
「は？」
「おばあちゃん。9時頃に亡くなったの」
「…え？」
は、嘘だろ？
そこまでして俺のこと抑えつけてーの？
「…っ、おばあちゃん…！」
妹が声を上げて泣く。
それがどうしても、演技には、
「…なあ、嫌な冗談やめてくんね？」
「おばあちゃん…！」
「なことあるわけないっしょ？なあ？」
「いつまでそうやって逃げるんだ？」
諭すような親父の声。
「父さんと母さんがお前に何回も電話した意味がまだ分かんねえのか？」
「…」
「こんな嘘つくと思うか？」
"たっちゃんは偉いねえ"
"ばあちゃんは、何があってもたっちゃんの味方だからね"
俺、何やってたんだろう。
毎日のように隣の中学の奴らと喧嘩して。
でもそれ、
唯一の味方のばあちゃん置いてまですること？
喧嘩で何を得た？
得るどころか失ったじゃん。
「ばあちゃん…」
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キキララ(プロフ) - さあさんさん» コメントありがとうございます。楽しんでいただけたんですね😊作者としてたいへん嬉しいです！ありがとうございます✨ (5月1日 9時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
さあさん(プロフ) - 面白くて一気に読み終えました。情景が浮かんでキュンキュンします。。 (5月1日 7時) (レス) @page46 id: a428b66a33 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年11月19日 17時
