検索窓
今日:1 hit、昨日:27 hit、合計:41,727 hit

#8「先輩に追いつけるまで」×Orange ページ29

(You side)



「おはよーA」









朝からその声に呼ばれたことに鼓動が高鳴りながらも平常心を装う。







「おはよ」









クラスメイトで、思いを寄せている涼。









「昨日まあまあ電話してたよな?」
「あはは、3時間ぐらいしてたっけ?」
「そうそう!ごめんな寝落ちして」
「本当だよ」









そう返すと、涼が私を覗き込む。









「もうちょっと電話したかった?」









目鼻立ちの綺麗なその顔。









「う、うるさい。そんなこと言ってないでしょ」
「えー照れてるだけでしょ?」
「違うから」









あー、こんな下手なことある?





すると涼は、









「素直に言ってくれたら嬉しいのに」









そう言い残して、私の元から離れた。









「ねえ朝からあんたたちは何?」









涼が離れてから、女友達にそう声を掛けられる。









「何って何」
「本当ラブラブだよねってことに決まってるでしょ」
「そんなことないよ」
「あるよ、好きなのバレバレだし。もう告っちゃえばいいじゃん」
「うーん…」









告っちゃえばいい。



その言葉に困ったように笑うと、別の女子数人と楽しそうにしている涼を目で捉えた。







涼も気付いて、ん?とどこか微笑みながら私を見る。



私は胸の奥が少し痛くなりながら目線から外す。









涼は友達以上、向こうももしかしたらそうとは思っていながらも、何故かあと一歩が踏み出せない。



それがどうしてかは、自分でも分からなかった。

.→←.



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (119 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
330人がお気に入り
設定タグ:SnowMan , 短編集
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:キキララ | 作成日時:2023年10月20日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。