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「確かめる？」
皇輝の言葉を聞き返すと、彼はさらに私に近づき声を潜めた。
「うん。ラウールの気持ちを確かめんの」
「どうやって？」
「短絡的だけど、俺とAがデートしてるところをラウールに目撃させてみる」
「…それで？」
「何も反応なかったらそういうこと。動揺したり、俺かAに聞いてきたりしたら気になってるってことじゃん？」
皇輝はクラスの中でもラウールくんと仲がいい。
「どう？」
「…うまくいくかな」
「やってみないと分かんないじゃん。俺ラウールに連絡しとくね」
「なんか皇輝が一番楽しそうなんだけど…」
「来た。A、来週の日曜」
「えっ？」
「用事ある？」
「…ない」
「じゃあその日、計画実行の日ね。んー名付けて片想い成就計画！怪しまれないようにそれなりの感じにしといてね？」
こうして皇輝プレゼンツの計画が立てられた。
.
そしてその日曜日。
「A」
「皇輝」
お昼12時半頃。
２人でカフェに入って、メニューが来るまでの待ち時間に私は尋ねた。
「てか計画の全貌聞いてない」
「あ、話してなかったっけ？」
「私と皇輝が一緒にいるところをラウールくんに見せるってだけ。具体的にどうやるの？」
「えっとね、まず俺は今日ラウールと、1時にそこで待ち合わせしてる」
皇輝が指したのは、今私たちが座っている場所から窓越しでもはっきり見える所だった。
「え、近くない？」
「絶対ラウールと目合わせちゃだめだよ」
「う、うん」
「で1時になったら、ちょっと遅れるからって俺がラウールにLINEする」
「…待ってるラウールくんに、私と皇輝が会ってるとこを目撃させるってこと？」
「そういうこと」
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年10月20日 17時
