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そんなふっかのおかげで、
学校が同じなのにも関わらず、先輩の存在は徐々に薄れていった。
怒りも大きかったけど、すんなり忘れのほうに向かってる。
「とりあえず連絡先ブロ削はマスト」
「貰ったもんもなるべく捨てたら後々楽だよ」
男子の視点でものを言ってくれるふっかの存在がありがたい。
そして何よりいつも通り接してくれる。
「おっすー」
「ふっか」
「お、元気じゃん」
「元気だよ」
「よかったよかった。ジュース買いに行くからついてきてよ」
「しょうがないなあ」
暫く経ったある日の昼休み、ふっかと校舎の外の自販機へ向かう。
「ありがとねふっか」
「んー何が？」
「私のこと気遣ってくれて」
「俺そんなつもりないけど、Aがそう思ってんならジュース奢って」
「いやそれは別問題」
「なあんでよ」
「なあんでも」
「じゃあじゃんけん負けたらAの奢りね」
「いいよ、最初はグー、じゃんけんほい！」
「はい俺の勝ちーA奢り！」
「違う違う、だってどっちが負けたら私が奢るか言ってなかったじゃん」
「いやAが負けたらに決まってんじゃん」
「だめだよ後出し」
「後出しじゃねえわ！」
「A」
ふっかと話してたから気付かなかった。
反対方向に先輩がいた。
「…ふっか、やっぱ私戻るね」
ふっかにそう言って来た道を戻りかけた時、先輩に「待って！」と腕を掴まれた。
「ちゃんと話したいんだよ」
「…今さら何ですか？」
「Aが前見たあいつに、俺も浮気されてたの」
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年10月20日 17時
