浮気と本気(紫×黒)

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「ふっかの仲間入りを記念して乾杯！」





翔太と佐久間を飲みに誘うと乗ってくれた。
こういうフッ軽な奴らが友達で本当に良かったなと思う。



ただ、飲み慣れたビールはいつもより苦い。







「でもさあ、別れ話しに会いに行ったはずが、向こうも自然消滅してたつもりだったってどういうこと？」
「しかも浮気されてたんだろ？流石に哀れだわ」



そう慰めてくれる2人。
でも、





「いいんだよ、美佳のことは。何となく気配もあったし」


あの姿の変わりようは、俺ではない男の趣味なんだろう。







「いいって、別れてショックだから俺ら呼んだんじゃねえの？」









佐久間の言葉に黙ってしまう。







「ふっか？」







もういいや、佐久間と翔太に何言われても。

それより背負っていたものを吐き出したい。

今ならお酒のせいにすればいい。









「彼女のことじゃなくて、...俺が悪い。


俺も浮気してたんだよ」





「は？」
「ふっかが？」





俺はまたビールを含んでから、浮気のこと、今日のことを全部ぶちまけた。









「Aにももうフラれんのかなあ。



まあ、自業自得か。はは」







力ない笑い声がやけに響く。









「ごめんなA。





本当ごめんな」









そこから意識は遠ざかっていった。

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