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「どうしたの、急に」





呼吸を整えてから問いかけると、また距離が近くなる。


相変わらず、彼の表情は緩まない。









「何で2人で会ってんの」









え?





「今日バイト先定休日だよな?なのに何で目黒くんと会ってんの」







偶然見かけたんだろう。

でもそれが怒りの原因...?







「何でわざわざ2人なわけ?」


「カフェメニューの作り方、ゆっくり教えたいって連絡来て」
「いつ?」
「昨日の、昼」
「ずいぶんよく覚えてんのな」





それは、彼女さんのことを聞いた時だからだよ。







「教えてもらってただけ?」
「...うん」





辰哉くんのことを相談していたなんて言えない。


迷ってそれを言わなかったら、その間を彼は違う意味で捉えたんだろう、信用していない顔をした。







「目黒くんとは何もないよ」
「...俺、何かあったなんて聞いてないけど」
「...え?」


そう言った辰哉くんは私から離れ、部屋へ上がる。





「なのにわざわざ自分から言うってことはそういうことなの?」
「違うよ!」



それだけは誤解してほしくない。



だけど彼は、







「にしても、俺に何も言わずに2人で会うのは、浮気だよ」









浮気。









「それでもどうしても会いたいんなら、最低でも報告して」









苛立ちを抑えているような話し方。





だけど私はそれが出来ない。









「...辰哉くんには言われたくない」









彼の動きが止まった。







「浮気してるのはそっちでしょ?
それも悪気なく堂々と!!」









喋り方を忘れたみたいに何も言わなくなった辰哉くんと、反対に歯止めが利かない私。







「何もないし、そもそもどういう立場から忠告してんの?」









勢いのまま言って、自分の部屋に戻った。



だけどその瞬間玄関でしゃがみこんで、暫く涙が止まらなかった。

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キキララ(プロフ) - わーぉさん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けてこちらこそありがとうございます😊是非他の作品も気軽に覗いてくださいね✨ (2022年8月5日 2時) (レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
わーぉ(プロフ) - すごく面白かったです(^^)ふっかさんとめめのバチバチの間に挟まれる感じはニヤニヤして読ませていただいていました!ありがとうございました!次回作も楽しみに読ませていただきます! (2022年8月4日 23時) (レス) @page45 id: 88cbea371f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キキララ | 作成日時:2021年8月13日 22時

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