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大学生活にも慣れてきた頃。
お昼前の講義を終えて食堂へ行くと、辰哉くんが一人でご飯を食べていた。
声掛けようかな。
でも迷惑かな。
どうしよう。
「ふっかー！」
悩んでいた私の横を勢いよく通り過ぎた先輩と思われる元気な人と、顔の薄い人が辰哉くんに話しかけに行った。
辰哉くんが声のしたほうを向いた瞬間、私は背を向ける。
「おー佐久間と翔太じゃん」
「いたんだみたいな反応すんなよ！」
「悪い悪い」
佐久間、翔太と呼ばれた2人が辰哉くんと同じテーブルに居座る。
私が話しかけたら変に思われるだろうし、別の食堂へ行こうとした時、
「そう！ふっかに聞きたいことあんの！」
「分かったからとりあえず飯取ってこいって」
「やだ！気になるし早い話だから。
「ふっか、最近彼女とはどーなの？高校からの彼女！」
その言葉で足が止まる。
「...何だよ急に」
「だってさあふっか、最近というか、前から彼女の話全然しなくなったじゃん」
「俺も思ってた」
「..そう、だっけ」
どうしても辰哉くんの様子が気になったから一瞬目をやると、彼は笑顔を浮かべてはいる。
全然、掴めない。
「そうだよ。何かあった？」
「もしかして俺らの仲間になったのか！」
「佐久間と一緒にされたくねー」
「おい翔太！」
「ははは！」
「ふっかも爆笑してんじゃねえよ！
で、どうなの？リア充卒業したの？」
「なわけ。別れてねーよ」
分かってるよ。
だけど、乾いた声で紡がれた君の言葉が私の胸を痛めつける。
"Aさんの彼氏です"
目黒くんとマスターに言ってくれたのなんて幻想で、彼にとっての彼女は私じゃない。
いや、私になることはないが合ってるのか。
親友にも言っていない秘密の関係だとかなんて解釈もできない。
だけど、それを望んだのは他でもない自分でしよ？
別の私がそう問いかけている。
でも、それって正しかったのかな。
今の私はそう問いかけている。
彼女になんてなれない。
心から愛してもらえることもない。
だって私は、ただの浮気相手だから。
ただの...。
そんな惨めな気持ちになっていた時、電話がかかってきた。
着信音が辰哉くんに気づかれないよう、私は姿を隠した。
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キキララ(プロフ) - わーぉさん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けてこちらこそありがとうございます😊是非他の作品も気軽に覗いてくださいね✨ (2022年8月5日 2時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
わーぉ(プロフ) - すごく面白かったです(^^)ふっかさんとめめのバチバチの間に挟まれる感じはニヤニヤして読ませていただいていました！ありがとうございました！次回作も楽しみに読ませていただきます！ (2022年8月4日 23時) (レス) @page45 id: 88cbea371f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2021年8月13日 22時
