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「A、そろそろ休憩終わりじゃない？」
「あ、本当だ。
ありがとうございます、今日来てくれて」
「ううん。
バイト先と日にち聞いた瞬間行こうって思ってたから」
深澤さんの言葉にまた笑顔になるAさん。
「ほら、準備してきな。まだあるんでしょ？」
「はい。・・じゃあ」
Aさんが控え室へ行くのを見送ってから、深澤さんがお会計をしに来た。
彼女がいないうちに払っておくってやつか。
・・・ちゃんと、彼氏さんなんだな。
「ありがとうございました。またお越しください」
何とも思っていない、動じずに出来たと思ったその時、
「目黒くんさあ」
反応せずにはいられなかった。
声の主は間違いなく、目の前の深澤さん。
「あんま邪魔しないでね」
「何のことですか」
本日2度目、俺の悪い癖。
どちらも目線を逸らそうとはしない。
「辰哉くん、お会計、」
酸素のほぼなかったそんな空気を壊したのはAさん。
「すみません、返します」
「いいのそれは」
「いやでも、」
「お会計以上にAが頑張ってるの見れたから十分」
深澤さんのその言葉に嬉しい気持ちを覗かせたAさん。
だから、そんな顔しないでよ。
「終わるの何時？」
「4時です」
「ん、迎え行くから」
「いや、そこまでしなくても」
「返事は？」
遮った結果、Aさんがはい、と答えると、満足そうに笑う深澤さん。
おまけに、叔父さんが「仲いいね」なんて言ったら、
「はい、仲いいんです」
その後俺と一瞬目が合う。
・・・マジで何なの。
「ごちそうさまでした。すみません、長居しちゃって」
「いえいえ。またいつでもお越しください」
「はい。
じゃあねA」
Aさんに手を振ってから、俺と叔父さんに軽く会釈をしてお店を出ていった深澤さん。
俺に対しては一度も目が笑っていなかった。
向こうも俺のことが気に入らないんだろう。
深澤さんとAさんを見ていると何故か頭がごちゃごちゃしたけど、それでもお似合いだと思う気持ちもあった。
だから2人を、Aさんを邪魔しちゃいけないってこの時は思った。
2人のことをまだ何も知らなかったこの時は。
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キキララ(プロフ) - わーぉさん» コメントありがとうございます。楽しんで頂けてこちらこそありがとうございます😊是非他の作品も気軽に覗いてくださいね✨ (2022年8月5日 2時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
わーぉ(プロフ) - すごく面白かったです(^^)ふっかさんとめめのバチバチの間に挟まれる感じはニヤニヤして読ませていただいていました！ありがとうございました！次回作も楽しみに読ませていただきます！ (2022年8月4日 23時) (レス) @page45 id: 88cbea371f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2021年8月13日 22時
