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同じココアを飲みながら口の端先だけで彼は微笑む。
「俺な、生まれた時からおかんと２人で暮らしてたんよ」
「タイのお母さんだっけ？」
「そう。別にそれはなんてことないねん。
確かに人と比べたらお金はないし、部屋も狭かったけどそんなんええねん。おかんがしんどそうな顔見たり苦しんだりするほうがよっぽど辛かった」
結局そうなんよなあと発する康二くん。
「自分より自分の大事な人がどうこうなるほうが嫌なんは何でなんやろな」
「うん…」
「ごめんごめん、自分も怖い思いしとるAちゃんに失礼やったな」
また優しい言葉をかけてから康二くんが立ち上がる。
恵まれた等身バランスにココアが加わってより絵になる。
「ほなな、引き留めてごめんやで」
「康二くん」
「ん？」
「また、相談乗ってくれる？」
康二くんは振り向いて、ココアを持っていない方の手の親指と人差し指で丸を作ってくれた。
.
それから数日後。
買い物に行こうと外に出たら、身長バランスが特徴的な２人と遭遇した。
「A先輩？」
「え、ラウールくんとさっくんじゃん」
「Aー！すごい偶然だね！」
そのまま合流する。
「なんか珍しい２人だね」
「そうなの、俺が大学に忘れ物したから取りに行こうと思ったらたまたま会ってさ」
「そうなんだ。ラウールくんは何しに？」
「コンビニに、…煙草買いに」
「え、ラウールくん吸うんだ」
「いえ、父の形見というか」
「あっ…ごめん」
思わずそう言うと「そんな顔しないでくださいよ」とラウールくんに言われる。
「でもラウール絶対年確されるじゃん？だから俺もついていくって言ったの」
「まあ20歳なりたてだしね。でもさっくんでは代わりにはなんないよ」
「ですよね？」
「Aまで言うんかい！」
「じゃあ一緒に行こ？私だったらちゃんと成人に見えるでしょ」
「一言多いなあ。てかラウ、煙草ってメビウスだっけ？」
「セブンスターです。林檎さんの曲って言いましたよ」
私たちはコンビニに向かった。
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キキララ(プロフ) - 友里花さん» コメントありがとうございます。楽しみにしてくださっていること大変嬉しいです😊ぜひぜひのめり込んでください！笑 (8月30日 20時) (
レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
友里花(プロフ) - ものすごくこのお話にのめり込んでます☺️続きが気になりすぎてやばいです笑更新待ってます！！ (8月30日 14時) (レス) @page24 id: ce3588ab80 (このIDを非表示/違反報告)
キキララ(プロフ) - takkimakkiさん» コメントありがとうございます。みんなが怪しい、、、そう感じていただけることを一番の目標にしておりました！笑ここから徐々に核心に迫っていくので是非楽しみにしていてください😊 (8月29日 15時) (レス) id: 16c60907ce (このIDを非表示/違反報告)
takkimakki(プロフ) - とてもドキドキしながら読ませていただいています。続き、楽しみです！みんなが怪しい、、、 (8月29日 13時) (レス) @page23 id: ff744b84c3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キキララ
| 作成日時：2023年7月5日 17時
